俺のマドンナ
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跡「おい!」
「あ、いたいた!」
こっちに来てから、リリと過ごす時間が増えた
「あれ?樺ちゃんは?」
跡「あいつは今日出かけてるんだよ」
「珍しいな」
いつも三人で過ごしているから、今日は樺地には来てもらわなかった
たまには、二人で過ごすのもいいだろ
こいつの時間を独占できるのは今しかねぇんだ
「テニスってさぁ、難しいなぁ!!」
跡「当たり前だ」
こいつにテニスを教えていると、端々に立海の奴らのスタイルが見える
当たり前だが、面白くない
跡「で、今日はラケット持ってくんなって言ってたって事は、どっか行きたいところがあるんだろ」
「え?うん。だってさ、こっちに来てからテニスの練習ばっか付き合わせてるし。跡部やら、せっかく来てんのに申し訳ないやん」
跡「フンッ、バカか?」
「え?」
跡「イギリスくらい、いつでも来れる」
「そうやけど…忙しいやん」
…なるほどな
跡「まぁいい。で?どこに行く気なんだ?」
「え?いや…考えてみたら何回も来てるねんし観光とかしてるよな」
うーん、と唸ると閃いたように笑顔を見せる
「植物園行きたい!!」
跡「は?」
「植物園!」
跡「…俺の時間を割いてやってるんだ、きっちりエスコートしろ」
まかしといて!!と、笑うと俺を引っ張り歩き出す
跡「おい、車なら」
「電車で行くの!エスコートするから楽しみにしてて!」
跡「…」
「あはは、跡部凄いな」
結局、ガイドブックも地図もないリリは通行人に道を尋ねていたが、あまりの語学力に俺が通訳をする羽目になった
「見直したよ!!と、いうかこの二週間どれだけ跡部に甘えてたかわかった」
あ、今日も含めてな、と苦笑いするリリ
「跡部帰ってからが勝負やな………よし!行こう!」
跡「リリ」
「ん?」
跡「もっと単語を覚えろ」
「う…わかってるよ!!ほら、行くで!!」
跡「おい!入場券!!」
「あ…」
跡「お前、1人で大丈夫か?」
頭痛がしてきた
「大丈夫!!あ!跡部あっこ立って」
跡「アーン?」
それから俺はこいつの写真のモデルを延々させられる羽目になった
「あぁ!!凄いなぁ!!綺麗!」
少し小高い丘に一面のヒース畑
走って行った リリは空を見上げ、少し切ない表情をした
その顔はヒースの花言葉まんまで、追いかけて抱きしめそうになる
「なぁ、跡部!!みんな今頃テニスしてるかな?」
お前の言うみんなは立海のやつらだろう
そんな言葉を飲み込む
跡「日本はまだ夜中だろーが」
「あ、そっか!!跡部ー!日本に帰ったらみんなによろしくな!!テニスで出会ったみんなにまた会えるの楽しみやなぁ!!」
もう一度、空を見上げると笑顔を向けるリリ
その瞬間にカメラのシャッターを切る
こいつには立海も氷帝も関係なかったな…
跡「お前はたいした女だ」
「ん?なんて?」
テニスを通じて出会えたか…
孤独の花