俺のマドンナ
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あいつも今頃、見上げてねぇかなぁ
真っ青な空には薄い雲がゆっくりと流れてる
この空は、あいつのとこにも繋がってるんだ
大切な人へ
『(焦らすつもりぃ~?)』
いつものようにリリと話そうとパソコンをつけ話しかけると、画面の向こうから聞こえてきた声
丸「何?誰かと話てんの?
『小春ちゃんと話てた』
笑顔で答えるリリ
「小春って…大阪の?」
坊主のやつ…だよな?
『(丸井君!?リリ、丸井君なん!?)』
なんて思い出していたら叫び声が聞こえてきた
「あぁ~はは…」
思わず顔を引きつらせて苦笑いした
『(リリ~、丸井君見せて~!!場所替わって~!!)』
『ごめん、ブン太』
『(丸井くぅぅぅん!!)』
『うっさい!』
怒鳴るリリも見ながらどうすっか考える
このままじゃゆっくり話せそぉもねぇよな
『(リリ、小春泣かすなや!)』
『いやいや、おかしくない?…てかユウ君!!格好いい!!』
はぁ~、こいつは相変わらずだな…
リリのやり取りを見ながらボーッとしてると
『疲れた…』
しばらくして、終わったらしく、声をかける
丸「お疲れ…」
『……ブンちゃん』
画面にリリの指が大きく映る
「何?」
『すぐそこにいんのに…』
リリの表情が沈んだ
「何言ってんだよ」
声のトーンを上げて言う
『ブンちゃんに触りたい』
「…」
あぁ…
何でそんな顔すんだよ
『ごめっ』
謝るリリの瞳からは涙が溢れてる
「泣くなよ」
俺は…
見てるだけしかできない
『ブン太…』
こうして呼ばれてんのに…
「涙拭いてやれねぇし…抱きしめてやれねぇし…すっげぇ苦しくなんだよ」
『あたし…ごめん…』
違う、お前が悪いんじゃねぇ
俺が…俺がだめなんだ
「ワリィ…」
そう言って通信を断った
何であんなに泣くあいつの傍に俺はいないんだろう
寂しがってんのに
俺を求めてんのに
俺は何もできない
本当は俺だって同じだ
寂しいし
あいつを求めてる
いつも当たり前のように傍にいた
それがスゲェ幸せで、支えになってたんだって
励まされてたんだって気づいた