prologue
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「えーっと」
生徒会室…生徒会室…
比「どうされました?」
生徒会室を探してウロウロしてたら、声をかけられた
振り向くと、ミラー加工された眼鏡をして、カッチリと制服を着てるスラリとした人
「あ、生徒会室を探してて…」
比「そうですか。ですが、生徒会室はこの階ではありません」
クイっと眼鏡をあげると、レンズに光が反射した
「え?あれ?そうやっけ?」
比「貴女はもしや…テニス部の忍足璃梨さんではありませんか?」
「え?あ、はい。そうですけど…」
何で知ってんねやろ?
比「先日、貴女に暴行を加えられたと、1人の女子生徒が生徒会室までやって来ましてね」
暴行?!
比「何でも、貴女を退学処分にして欲しいとか…」
「退学?!」
比「えぇ。それで生徒会へ相談に来られたのですが…貴女が忍足さんでしたか」
男子生徒は頷くと、眼鏡をキラリと光らせ近づきてきた
比「では、ご案内致しましょう」
背中を押され、一緒に歩きだす
「あ、あの…生徒会の人ですか?」
比「風紀委員です」
「へぇ」
比「あ、失礼致しました。私は柳生比呂士と申します」
「柳生さん…」
比「貴女と同じ、一年生です」
「え?!一年?!嘘やん!」
比「なぜ嘘をつく必要があるのです?」
めっちゃ不思議そうに返された
「い、いや…ないよな。ごめん」
比「いえ。さぁ、こちらです」
エスコートされ、生徒会室の中へ
「あれ?ゆっきー」
幸「璃梨、遅かったね」
比「階を間違われておられましたので、お連れしましたが…話はついたようですね」
話?
幸「あぁ。璃梨は処分を受けないことに決まったよ」
「処分って…」
幸「この間、テニスコートの近くで女子生徒数人に囲まれてただろ?」
「あ、あの人らの事?」
幸「向こうから璃梨に手を出した事も話しておいたから」
ゆっきーは微笑んだ…けど、何か生徒会長は青ざめてる
比「そうでしたか。わざわざ御足労いただき、申し訳ございませんでした。」
柳生君はなぜか深々と頭を下げた
「あ、いや!別になんも苦労とかかかってないし!」
比「ですが」
「元々はこっちが手間かけさしたんやから!ごめんな?」
比「…」
柳生君はしばらく私の顔を見て固まってた
「あの、柳生君?」
比「しっ、失礼しました」
慌てながら眼鏡をあげる柳生君に???が浮かんだ
幸「後はキミたち生徒会に任せるけど、その彼女の処分は楽しみにしているよ」
「ちょ、ちょっと!処分て!」
幸「璃梨に処分を求めてきたんだから、それ相応の罰を自分も受けるつもりはあっただろう?」
いや、ないと思うけど
「別にそんなちょっとした喧嘩でいちいち処分なんかいらんと思うねんけど」
幸「でも、璃梨を殴るような子、許せないよ」
ゆっきーは私に笑顔で言ったあと、会長さんの方を凄く冷たい顔で見た
幸「生徒会長、よろしく頼む。さ、行こうか」
「う、うん…」
促されるまま、生徒会室を出た
「あ、柳生君にお礼言うの忘れてた!」
幸「心配しなくても、彼には近々会えるんじゃない?」
その言葉の意味はがわかるのはもう少し後になってからやった
ーマドンナと紳士 ー