seasonーsummerー
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侑「リリ」
「侑士っ」
改札を出たら侑士が立ってた
侑「おかえり」
侑士は抱きついたあたしの頭を撫でながら優しく言ってくれた
「ブン太にっ嫌われたかなぁ~」
侑「そんなんで嫌うような奴ちゃうやろ。大丈夫や」
「でもっ」
侑「ほなリリが逆の立場やったらどうや?」
逆?
ブン太がいなくなる…
侑「今リリが感じ取ることをアイツも感じとるんや」
「……なら」
侑「ん?」
「あたしっブン太のとこ戻らなっ」
侑「へ?」
「ブン太にっちゃんと伝えなっ」
侑「何を?」
「だって、もしブン太が留学するって言ったら置いてきぼりされた気になってっ不安になるもん!!」
侑「せやかて今帰ってきたとこやん。もう8時半なるし…」
「ブン太、今きっとあたしに何でって思ってると思う。でもあたしがおらんかったらその思いがグルグルしてるだけやん!!」
ブン太のとこ戻らな!!
黙ってた事だってちゃんと理由話して謝って…
「侑士、ブン太はあたしを許してくれるかな?」
侑「当たり前やろ。俺ですら折れたんやさかいな」
「フフ、ありがと」
侑士と別れてあたしは再び神奈川に戻った
「ここかなぁっ」
ブン太の家に行くとブン太はいいひんかった
学校とかテニスクラブにもいぃひんかった
あんま体力のないあたしにはこの公園が最後の望み
「いたっ」
ビンゴッ!!
小さくガッツポーズしてブランコに座ってるブン太に近づいた
不意に空を見上げたブン太の横顔はめっちゃ綺麗やった
お月様の光ではっきり見える
一瞬ブン太の目が光ったように見えてあたしは固まった
泣いてんの…
「ブン太っ」
どうしようもないくらいにブン太が愛しくて愛しくて…
心臓がめっちゃ速く動いてる
丸「リリ…何で…」
いきなり抱き締めたあたしを驚いて見るブン太
「ブン太、ごめんな」
いつもは拭ってもらう涙をあたしが拭う
あたしの胸に顔をうずめるブン太を強く強く抱きしめる
「黙っててごめんな」
丸「…」
「勝手に決めてごめん」
ブン太はギュッて抱き締めてきた
「ずっと不安やってん。ブン太やみんな…侑士にはテニスがあって、懸けれるモノがあんのにあたしはないから」
あたしの話を黙って聞いてくれるブン太
「先生に進路の話された時に…あたしやりたい事とか何にもないって思ってさ」
ブン太とクリスマスに話した時もやけど…
「なんか…ブン太と一緒にずっといれたらいぃなぁくらいしか考えてなくて」
苦笑いしてブン太を見たらブン太はあたしを真剣に見つめてた
「やけどみんなはちゃんと考えてて…このままじゃあかんなって思って、先生に薦められてた留学をしようかなって思ってん」
丸「…留学して何がしたいんだよ?」
口を開いたブン太はさっきまでの弱気やったブン太じゃなかった
「語学の勉強」
丸「通訳にでもなりてぇの?」
「ううん。夢は…可愛いお嫁さんやもん」
丸「…」
「留学するって言ったらさ、ブン太に嫌われるんちゃうかとか、別れるって言われるんちゃうかって怖くてさ」
泣くなあたし!!
「だから……」
我慢してたのにダムが決壊したかのごとく涙が出てきた
丸「リリ」
手を広げてくれたブン太に抱きつくとわんわん泣いた