seasonーspringー
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「ありがと」
侑「大丈夫か?」
さっきまでグズグズ泣いてた侑士が真剣な顔して聞いてきた
「うん。あたしが弱ってられへんしな」
荷物を受け取りながら返事する
侑「青学は強いで…」
ポツリと呟いた侑士
「あたしの仲間はもっと強いもん」
侑「…信じてるん?」
「当たり前やん。どしたん?」
侑「いや…ほな、俺はリリのかわりに丸井が失敗するよう祈ってくるわ」
「ちょい!!失敗なんかありえへんから!!ブン太かて立海のレギュラーやで?」
侑「わかっとる。ボレーのスペシャリストやろ。ジローが憧れとるさかいな…」
手をひらひらさせながら歩き出した侑士
「優勝すんのはうちやからな!!」
侑士の背中に叫んだ
侑士が見えなくなると、あたしと同じように仲間を信じて待ってる精市の元へ急いだ
あたし達は負けるわけにはいかへん
みんな、待ってるから…
頑張って
「精市…」
病室に入ると精市は手術着に着替えてた
幸「大丈夫だよ。リリは俺を信じないの?」
精市の手を握りしめると強く握り返してくれた
「信じてる。誰より精市の事信じてるよ」
幸「ほんとに?嬉しいな…」
微笑んだ精市はいつもより弱々しくて目の奥が熱くなる
「だから、絶対に戻って来て。あたしが立海に来たのは精市について行きたいって思ったからやねんからな」
幸「ふふ、わかってるよ」
「これからだって…精市について行くんやから」
幸「リリ、プロポーズしてるの?」
楽しげに言う精市に思わず顔が熱くなった
「ちゃっちゃうよ!!」
幸「違うの?残念。リリなら大歓迎なのに」
「もう!!」
真面目に話てんのに!!
ふくれっ面で精市に視線を向けるとふわっと抱きしめられた
「どっどっどしたん?!」
変な事言うから動揺してしまうやん!!
幸「ありがとう…」
あたしの気持ちとは反対に小さく呟いた精市
あの時の光景が浮かんだ
屋上に一人でいる精市
「精市…」
精市がちゃんといるって確認したくて、あたしは精市をキツく、キツく抱きしめた
「みんなもうすぐ来るからな?」
手術室まで運ばれる精市の手を握りながら声をかける
精「うん」
「精市…」
看護婦さんに手を離すように言われた時、ドタドタと足音がした
桑「幸村!!」
「みんなっ」
みんなが息を切らしながら走ってきた
幸「真田は?」
弦一郎の姿がない
精市がジャッカルに問いかける
桑「ここにいる」
ジャージを掲げたジャッカルに精市は頷くと手術室の扉が開いた
「精市、頑張って…」
閉まった扉の上にあるランプが赤く光った
丸「大丈夫だって」
あたしの頭に手を置くとブン太が横に並んだ
「弦一郎もすぐ来る?」
仁「心配せんでもすぐに来るじゃろ」
「そっか…弦一郎は誰と試合してるん?」
蓮「越前だ」
リョーマ君…
一体、どれほどの実力があるんやろう?
あたしはリョーマ君が試合してるのを観たことがないからわからへん
それでも、弦一郎が負けるわけなんてないから…
「弦一郎」
待ってるから