鬼夫婦物語
黙っていればの秘め事
夕食を終え、湯浴みも終えた二人の子どもである千歳と千世は、両親に就寝の挨拶をしようと寝所の障子を開けた。
「父上、母上、おやすみなさい」
挨拶も済み、千歳は妹を連れて寝所に向かおうとした。
しかし千世は兄の元を離れ、母親の元へ駆け寄った。
そして、
「あのね、おかあさま。おかあさまはおとうさまのこと、好きでけっこんしたんじゃないの?」
唐突すぎる発言をしたのだ。
「え……?」
千鶴は動きを止める。
「千世、いったい誰からそんな情報を得た?」
父の千景は寝酒の手を止め、苛立った様子で愛娘に問う。
「今日しらぬいおじさんがきて千世たちと遊んでくれてたときに……」
「わわっ、千世!言っちゃダメだよ。不知火さん黙っててって言ってたじゃないか!」
「あっ!」
千世は兄に注意され、慌てて自分の口元を手で押さえる。
「ほう……不知火がな……」
千世の話しで大方の状況を知り得た千景は、その表情に怒りを表し、立ち上がった。
そんな夫の様子に千鶴は危機を感じ、呼び止める。
「あの、千景さん?」
「……出掛けてくる」
千鶴の呼び止めにそう答え、寝所から出て行ってしまった。
残された三人はそれぞれ思ったことを述べる。
「お父さま……まさか不知火さんのとこへ……」
「千歳、そのまさかです。絶対」
「おかあさま、おとうさまどこにいったの?」
母親と兄が深刻に頷き合ってる最中、千世は自分の発言が原因で父親が出掛けることになってしまったことに、全く気づいていないのでした。
そのあと、“いろいろ”あって不知火は、《千世だけ》にはうっかり情報をもらしてはならないと心得たのでした。
→→→おまけ……とかあるカモ。
おまけエピソード。
「千世」
「なに?おかあさま」
「私がおとうさまのこと好きでもないのにいつも一緒にいると思いますか?」
「……おもわなーい」
「でしょう!だっておとうさまのこと大好きで大好きで……その、愛してるから千歳や千世が産まれてきたから……」
「おかあさま、どうしたの?お顔が赤いよ?」
「なっ、なんでもないの」
自分の発言に照れる千鶴かあさまなのでした。
END.
夕食を終え、湯浴みも終えた二人の子どもである千歳と千世は、両親に就寝の挨拶をしようと寝所の障子を開けた。
「父上、母上、おやすみなさい」
挨拶も済み、千歳は妹を連れて寝所に向かおうとした。
しかし千世は兄の元を離れ、母親の元へ駆け寄った。
そして、
「あのね、おかあさま。おかあさまはおとうさまのこと、好きでけっこんしたんじゃないの?」
唐突すぎる発言をしたのだ。
「え……?」
千鶴は動きを止める。
「千世、いったい誰からそんな情報を得た?」
父の千景は寝酒の手を止め、苛立った様子で愛娘に問う。
「今日しらぬいおじさんがきて千世たちと遊んでくれてたときに……」
「わわっ、千世!言っちゃダメだよ。不知火さん黙っててって言ってたじゃないか!」
「あっ!」
千世は兄に注意され、慌てて自分の口元を手で押さえる。
「ほう……不知火がな……」
千世の話しで大方の状況を知り得た千景は、その表情に怒りを表し、立ち上がった。
そんな夫の様子に千鶴は危機を感じ、呼び止める。
「あの、千景さん?」
「……出掛けてくる」
千鶴の呼び止めにそう答え、寝所から出て行ってしまった。
残された三人はそれぞれ思ったことを述べる。
「お父さま……まさか不知火さんのとこへ……」
「千歳、そのまさかです。絶対」
「おかあさま、おとうさまどこにいったの?」
母親と兄が深刻に頷き合ってる最中、千世は自分の発言が原因で父親が出掛けることになってしまったことに、全く気づいていないのでした。
そのあと、“いろいろ”あって不知火は、《千世だけ》にはうっかり情報をもらしてはならないと心得たのでした。
→→→おまけ……とかあるカモ。
おまけエピソード。
「千世」
「なに?おかあさま」
「私がおとうさまのこと好きでもないのにいつも一緒にいると思いますか?」
「……おもわなーい」
「でしょう!だっておとうさまのこと大好きで大好きで……その、愛してるから千歳や千世が産まれてきたから……」
「おかあさま、どうしたの?お顔が赤いよ?」
「なっ、なんでもないの」
自分の発言に照れる千鶴かあさまなのでした。
END.
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