短編
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堰かれて募る恋の情
※自慰描写があります。
このお話(愛してその醜を忘る)の設定です
自分の嫁が何をやっているのかを理解すると、そう言えば匂いを嗅ぐと記憶がちらつくし、気分も乗るもんな。と何だか妙に納得してしまっていろはを抱き締めた時の事を思い出しながらやけに冷静に考える。落ち着く匂いというやつが自分にもあるし、…まぁきっといろはもそうなんだろうと小さく体を丸めて畳に横になっている後姿を静観する。
この数日入れ替わりが多かったせいで人手が足らず、中々家に帰ることが出来なかった。クズ共と接する時間が長い分、勿論鬱憤も溜まる。いろはは贔屓目なしにいい女で、俺がする事にうるさく口を開くことも無いし、気立てのいい出来た女だ。人と接する上で唯一と言っていい程、共に暮らして気疲れを感じたことが無い。
いろはは自分と一緒になって満足しているのか、なんてふと考えたがどんな意味でもいろはは自分の欲を一度だって口に出さないので俺がそれを知る術はない。欲しがるものと言えば庭に植える花の種だったり、この前はたかだか一冊の小説を買うのに伺いを立てに来て少々呆れたりもした。
いつもゆるゆると世間知らずのお嬢様のように笑っていてそういった物とは無縁の雰囲気が漂っている。だからまぁ、正直驚いたが…いろはだって溜まるもんは溜まるらしい。
俺のシャツを抱き締めながら精一杯声を押し殺してもぞもぞと不器用に体を揺らしている。そんな己の妻がどうにも可愛く思えて、つい笑い声が鼻から漏れ出てしまった。するとバタバタと起き上がってこちらを見上げるので、何でもないと言うように服を着替えながら「どうした。続けていいぞ。」なんて笑ってやれば赤らんでいる頰に涙が伝った。
「なんだよ。それじゃ物足りねェか。…なら、手伝ってやるよ」
制服をハンガーに掛けて仕舞うと、ショックで呆然としているいろはを抱き寄せて肩口に顔を押し付けてやる。直ぐに涙で冷たくなったが、構わず髪を撫でて柔らかな声色で甘やかす。他で満足できねェ体にしといて、何日も家を開けるなんておまえの旦那は酷ェ奴だな。面を拝んでやりてェよ。唇が耳に触れる度に大袈裟な程の反応が帰ってきて更に口角が上がった。
「…、…わたしっ…」
「なァ。一人でなにやってたんだ?やって見せてくれよ。いろはは、俺に隠し事なんてしねェよな。そうだろ?」
煽るようにゆっくりとした口調で緩やかに命令すると、いろはは逆らわない。震えながら熱で溶けた指を再びそこへ当てがって小さく鳴いた。褒めるように髪を撫でて唇を寄せて愛でてやる。しかし嬌声は直ぐに泣き声に変わり、首を傾げた。何かおかしい。縋るようにシャツを握りしめて震えている。俺が留守にしている間に何かあったのか?不穏な空気を纏わせて「何があった」と問えばいろはは更に小さくなってゆっくりと口を開いた。
「お、母さんが…」
その一言で何となく内容を悟り、いろはを抱き直して慰めてやる。顔を合わせる度にいろはの母はちくちくと子を急かす。夫婦の楽しみ方ってもんがあるだろうに年寄りは煩くてかなわない。もう少し仲を深めようと意図して仕込んでないので子が宿る訳がないのに、陰で人の事を散々罵っているのであろう事は容易に想像がついた。俺ですらそれくらい小言が耳についているのだ。自分の娘となれば遠慮もなくなるだろう。
「子が、出来ないのは…私の所為だって……あなたが家に帰らないのも、他所に…好い人が…っ…私…!ちゃんと、分かってるんです…!でも、…なにも…言い返せなくて…情けなくて…っ」
言葉足らずだが言いたい事を噛み砕くと、俺が仕事で家を開けて寂しくなり、そこを突かれて嫌でも不安になった。と言うことか。…それと自慰がどう関係するのかは今は聞かないでやろう。
「わ、わたしっんぅ…ん、…」
ぐちゃぐちゃ泣きながら顔を上げるいろはの唇に食い付いて温もりを思い出させるようにゆっくりと愛撫する。形のいい胸を掬いあげて押し付けるように揉みほぐせば小さな肩がビクビクと震えた。
「しょうのねェお義母様だぜ、たく。…おいいろは、待ちきれなかったんだろ。構ってやるから泣くんじゃねェよ」
「んっ…わ、たし…っ…いつも上手に、できないっから、」
「あァ?真面目なお嫁様は、旦那の為にお勉強あそばされてたって訳かァ?」
ガキのように鼻を鳴らして泣きながら、それでも反応を返してくるいろはの言葉に口の端が引き上がるのを感じた。こうまで言われたとあっては焦らすのは流石に気の毒だろうと、妻のあられも無い姿を見て当に張り詰めている熱を粗雑に取り出し柔らかな割れ目に押し込んだ。
「んうぅっ〜〜〜〜!!は、ふぅっ…!」
「っ、濡れてる割にぁ、そう解れてねェじゃねェか。お勉強が足らねェないろは」
膝の上で苦しげに息をする背を擦ってやりながら涙でしょっぱくなった目尻に唇を押し付ける。いつもであれば少しばかりむくれた顔をして悪ふざけに乗ってくると言うのに、返って来たのは震えた謝罪だけだった。こりゃあ相当堪えているらしい。顎で滴る涙を頬まで舐め上げて小さな口に吸い付く。控え目に縋り付くいろはの手の感触を感じながら繋がりの上の突起を刺激した。
「んん!…んむ、ふ…は、ぁう…」
「いろは、お待ちかねの旦那が労ってやってンだ。ちゃんとしがみ付いてろ。」
未だぐずぐずと泣きながら子供のように抱きつかれ、頬擦りされたかと思うと拙い動きで腰を押し進め始めた。わたしがします、なんて涙声で言う割に腰を擦り付けるだけの、それこそ自慰の様な動きでは欲を煽られるだけだ。だがいろはにとっては逃げたい程の快楽が蓄積されているのかビクビクと震えている。
それなのに羞恥に悶えながら必死に奉仕しようとしている事は理解ができた。俺に心底惚れているらしい可愛い嫁の気が済むようにさせてやりながら突起から手を離して変わりに腰を強く抱いてやる。こいつはただ性感帯を刺激するよりも触れて摩って抱き締めてやった方がずっと果てるのが早い。
「んぅうっ!…んっ、ンぁっ」
「動きが止まってンぞ、おまえが動くんじゃなかったのかよ」
「う、うぅ…ごめ、なさっ…つかれて、かえってきたのに…」
濡れた声が苦しげに息を吸い込む度に嗚咽を漏らし、喘ぐいろはに庇護欲が唆られる。それと同時にずくずくとこそばゆく胸を刺激するものが下半身へと伝って行った。
「でも、…で、も……んぅ…や、め…ないで…っ」
堰を切ったように欲が溢れ出した。拙いながらも全身で好意を伝えてくる乱れた嫁を前に正気でいられる旦那がどこにいるってンだ。細い腰を捕まえて大きく数回いろはの好きな場所を抉って見せれば俺の耳に柔らかな唇を押し付けて絶頂した。間近で聞こえる蕩けた声に欲が悦ぶ。
「ならとっとと動いて俺を悦くしてみろ。今のでイイ所は分かったな?」
「ふ、はぁ…ん…は、い……んあ…ぁあっ」
いろはの汗と涙でシャツが熱く湿っていくのが心地いい。ゆるゆると先程より深くを目指しているらしかったが、果てたばかりで腰が引けているのが可笑しくてつい笑っちまう。
「なにやってんだ。もっと奥だろ?」
「、んああぁっ!ひゃ、ん!んぅぅっ!」
「仕方ねェな…押さえててやるからさっきみたいにヘタクソに動いてみろ」
「んあっ!あっ、あっ!だ、めっぇ…!」
痙攣する小さな身体を抱き込んで逃げ場を絶つ。欲求不満だったのは何もいろはだけじゃない。俺だって俺にだけ従順な可愛い女を手篭めにしてやりたくて仕方なかったんだ。ただ吐き捨てるだけなんて勿体無い事できるはずがない。
「は、…まさかできねェ、って事はねぇよな、…ん?いろは」
「んんーっ!は、はいぃっ…ん、んう!ひゃっ!あっあっ!」
動けば動くほどイイところに嵌って、その度に果てては苦し気に喘いで必死に俺に縋る。色付いた耳に舌を沿わせながらいろはが諦めるのを待つつもりだったが何度果ててもやわやわとぎこちなく腰を擦り寄せるので俺が負ける方が早かった。
「いいこだ、上手いぞ。…真面目なお嫁様にご褒美をやろうじゃねェか…何処がいい?」
「あぁっ、お、くぅ…っ!んぃ、い、ちばんっ、ひあ、ゃっおく、う、ひゃ、あああぁっ!」
最奥を目掛けて一度だけ腰を打ち付ければ、後は深くイッたいろはの締め付けが強請るままに登り詰めて中へとぶち撒ける。どろどろに溶けてはふ、と満足そうに息を乱すいろはを機嫌良く口付けてやりながら全て出し切るまで腰を抱いた手を緩めない。終わって直ぐ離れようとすると此奴が寂しげに鼻を鳴らして噛み締めた唇を手の甲で隠すのが可愛そうだからだ。普段ならその姿がいぢらしくて態と離れて虐める事もあるが、今それをやったら其れどころで済まないだろう。
「俺のお嫁様はご褒美に満足頂けたかな、」
「ん、うぅ…す、き……はぅ…すき…っ」
未だ残る快楽に悶えながら髪が乱れる事も気にせずに小動物宛ら頬擦りをしてくるいろはの顔を捕まえて汗の滲む額に唇を寄せる。すると心底幸せだと言う様に緩む表情が一等俺の気分を良くする。
「いろは。おまえ、俺の匂いがすきなのか」
「………えっ!!あっ!そ、それはっ!」
「良い、別に構やしねェよ。寂しくさせたダンナが悪ィんだ、怒ったりしねェから好きにしろ」
「あ…ぅ、うぅ…だ、だきしめられるのが…すきなの…」
「あぁ」
そんな事は昔から良く知っている。慣れない頃なんか顔を真っ赤にして数分惚けていたのだ。そんな反応を続けられれば嫌でも解る。だから今でも事ある毎に肩を抱いてやってるのを此奴は知らねェんだろうな。この小さな身体の息が整うまで引っ付いて動かないのだって、おんなじ理由だってのに。
「…あなた、おかえりなさい」
「あぁ、腹が減った」
「っごめんなさい、すぐ用意し、んぁ!え、なん…っ!?」
俺を抜こうと動いたいろはを捕まえて腰を押し付け口を塞いだ。そのまま押し倒して手探りで座布団を手繰り寄せていろはの頭の下に差し入れると治りかけていた熱が戻ったのかまた瞳が潤んでいる。抵抗しない様頭を撫ででやってからもうひとつ座布団を取り半分に折って今度は腰の下に敷く。
「こんな上等な馳走並べられちゃァな。幾らお行儀の良い俺だって、我慢ならねェよ」
「ち、ちそう!?わたしたべものじゃ、」
「舐めてしゃぶって噛み付いて、同じじゃねェか。それに、俺はまだ褒美を貰ってねェぞ。」
さっきのは留守番を頑張ったいろはのご褒美で、俺へのご褒美では無い。そう言うと潤んだ目がゆらゆら、と揺れて一つ頷いた。いぢらしい顔をする小さな身体へ覆い被さって唇を落とすとか細い声が漏れ出した。
「お勤めを頑張った俺にだって褒美があっても良いだろ?」
「……本当に、おこってない…?いやになったり、あきれてない…?」
「好きにしろって言っただろ?おまえが俺に夢中なのに、何に怒れってンだよ。浮気相手が右手と俺のシャツな内は大目に見てやる。」
それでもお望みなら叱ってやろうか?眉を上げて嫌らしく問えば恥ずかしそうに目を逸らして俯いた。
「…し、しかって…ほしいの…」
「っ、そうじゃねェだろ。どうせなら素直に甘えてみろよ」
いろはに埋め込んだままひくりと反応してしまったのでお強請りが効いた事がバレちまっただろう。顔をこれでもかと赤らめてちっせェ手を震わせながら俺の肩へとまわすと濡れた唇がゆっくりと動いた。
「っ……もっと、か…かまって…かわいがって、すきって…いって」
「…上等だ」
再び溢れてしまった涙を唇で追い掛けて泣く必要がないことを教えてやる。控え目に抱きついてくるいろはに笑って同じ様に、しかし力強く返してやるとぎゅうと俺を締め付けて気持ちがよさそうに声を漏らした。ゆらゆら焦らす様に動きながら顔中に口付けてやればあっという間にその気になって何度も軽く果てている。蕩けた顔で見上げてくる目尻に舌を這わすとか細い声で口付けを求められてお望み通りお上品な口に舌を捩じ込んでやった。
「んぅ、んっ、んむ…はぁ、ん…ぅ…っ」
「…はぁ…中に出しちまったからな。いつできてもいいように今まで以上にヤッておかねェとな」
「あ、うぅ…お子が、できたらっ…ほかで、がんばりますから……っ」
「今から先の浮気を疑ってんのか?信用ねェな」
とっくにおまえでなきゃ勃たねェんだよ。どうしてくれンだ。と責めると抱き付いた手に漸く力を込めてくっ付いてくる。そのままぐずぐず泣き出したいろはに甘えるのが遅いと鼻を鳴らした。すると戯れ程度に刺激していた腰を細っこい足が捕まえにきたのを合図に段々と深く浅く繋がりを意識させていく。
「っ、すきっ…すきぃっ…!ずっと、あなたのおよめさんでいさせて…!ずっと、ずっとよ…っ!」
「ハッ、今更何言ってんだよ。…その約束は、とうの昔にしただろ。、…忘れちまったのか?」
「ううん、ん、んぅ…おぼえて、るっ…ひぁ!あっあぁッ、またっ!ひゃ、あっきちゃ…!ん、んぁっ!きちゃう…っ!あぁっ!」
「…っふ、いろは…好きだ」
「っっ!んうぅーーーっ!!ん!んンっ!んっーーー!!!」
いろはのお強請りを全て叶えてやると果てて痙攣する身体を抑えつけて嬌声までも塞いだ。全部俺のものだ。この女の全てが俺だけのものだ。それなのに此奴の母親は、要らねェ気を回して俺達の仲を掻き回した。…気に入らねェ。奥へ奥へと誘う中を焦らす様に何度も打ち付けて時折ぐちぐちと音を立てて子宮を揺らすと終らない快楽に悶えたいろはが苦しげに泣いたが止めるつもりはない。
「おれの女を泣かせる程ガキの面が見てェってンなら…はっ、とっとと、孕ませてやるっ…!なァ、いろは、出すぞっ!」
「あーーっ!ちょ、ぅらっ!んぁーーーっ!んぅ!んっ!あぁーーーっ!」
目が眩む程の絶頂にいろはの体が軋む程抱き締めて息を詰める。額から垂れる汗を拭おうとしたら首筋が熱く濡れてぢゅ、と音を鳴らした。ひくりひくりと絶頂に揺られながらいろはが俺を誘っている。
「ふ、今出してやってんのに…もう次が、欲しいってのか?」
「ん、はぅ?…んっ…な、に…?」
「まぁ元々これで終わるつもりもなかったし、おまえもその気なら長く楽しめるな」
いろはの抵抗が見える前に唇を塞いで緩く動いて強く打ち付ける。無意識だとて甘えて煽ったいろはが悪い。脳裏に映った他人を射殺す様に睨み付けてから追い出すとただ目の前の女に集中する。此奴が母になるまでの限られた時間でどう可愛がってやるか算段しながら、幸せそうに潤む瞳を記憶に焼き付けた。
2023/12/29
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