マヤは夜のシャワーを浴びながら、リラックスした時間を過ごしていた。水滴が肌を伝って流れ落ち、彼女に心地よい感覚をもたらしている。シャワーの温かな水流が、まるで彼女の心の中に積もった思考を洗い流していくかのようだった。

「今日はノーパンで過ごしちゃった…」と、マヤは小さな声でつぶやいた。その言葉を口にした瞬間、心の中で押し寄せる恥ずかしさと高揚感が、肌を這う水滴とともに入り混じっていた。

自分でも意外だった。こんな大胆な行動を取るなんて、これまでの彼女には考えられなかったことだ。「でも、ノーパンで過ごした自分…それって、本当の私なのかもしれない」と、マヤは心の中でつぶやいた。普段は内向的で大人しいと周囲から見られているけれど、今日感じたこの新しい感覚が、彼女に自分自身の新たな一面を再認識させた。

「陰核文化社会論」の授業で先生が語った言葉がふと脳裏に浮かんだ。「私たちは、性的な部分を抑圧されている。でも、その性的な部分を受け入れ、理解することで、自分自身をより深く知ることができる」。この教えが、今のマヤに強く響いた。

しかし、同時に心の中にわだかまる不安もあった。「でも…それって、私はまだ自分を本当に受け入れていないってこと？」と、マヤは自らに問いかけた。彼女はいつも他人の目を気にして、うまく自分自身を表現することができないでいた。自分自身を理解し、受け入れることで、もっと豊かな人生を送れるかもしれない。けれど、そのためにはまず、自分の中にある複雑な感情や恐怖に向き合わなければならないことを、マヤは感じていた。

「私、自分自身を受け入れられないんだ…」と確認するように呟いた。ノーパンでいることを、他人に知られたらどう思われるのかという不安が、彼女の心を縛り続けている。それでも、その不安が同時に彼女を興奮させていることに、マヤは気づいていた。性的な欲望を感じること自体が、恥ずかしくて否定的な感情を引き起こすけれど、それこそが自分自身の一部なのだ。

「女性の性的な欲望は、男性とは異なる形を取っているかもしれない。でも、それは決して不自然なことではないし、自分の欲望を感じること自体が間違っているわけではない」。授業で先生が言ったこの言葉が、マヤの脳裏に鮮明に蘇った。

「私は、他人の目を気にしてしまって、自分の欲望を押し殺してきた。でも、それは違う。私にも欲望があって、それを感じること自体が恥ずかしいことではない」と、たどり着いた結論を自分に言い聞かせた。

マヤは、自分の身体が反応することに気づき、陰核に当たるシャワーの水流が彼女をさらに興奮させた。「ああっ…」と、彼女は小さな声を上げ、処女である自分がこのような欲望を持つことについて思いを巡らせた。「処女が性的な欲望を持つことの意味って、何だろう？」と、彼女は自らに問いかけた。

彼女はこれまで、自分が処女であることが「純潔さ」を保つことに繋がると信じていたが、一方で自分自身が抱える性的な欲望に対して、矛盾を感じていた。陰核文化社会論を学び始めてから、マヤはこの矛盾に苦しんでいたが、同時にそれを受け入れることで自己実現に近づくのではないかと考えるようになった。
この矛盾について、「陰核文化社会論」ではどんな考え方ができるのだろうか。マヤは先生のことを思い出した。「陰核文化社会論」について深く理解している専門家である先生なら、自分のことを受け入れてくれるような気がした。

先生は知識にもとづいた深い洞察力と共感力を持っている人物で、マヤにとっては理解者となってくれる存在であり、導き手にもなってもらえる。先生に協力してもらうことで、自分の中にある複雑な感情や欲望に向き合い、それを乗り越えられるのではないかと感じていた。

「先生なら、私を導いてくれるはず…」という思いが、マヤの心に確かな期待感をもたらした。
シャワーを浴び終え、タオルで身体を拭きながら、マヤは新たな一歩への準備ができたことを実感していた。