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お礼画面


お久しぶりのお礼SSです
Lotus第5章の裏側、その1




「今日は全員に話がある」

家令に呼び出された貴陽黄家別邸の使用人たちは、広間に集められた。


「御館様がついに黄州で姫様と結婚式を挙げることになった」

「まぁ!」

ざわざわと使用人たちが声を上げる中、コホン、と一つ咳払いをしてから家令は続けた。


「そこで、だ。誰が同行するかを決めねばならん。姫様付きの筆頭である瑞蘭は確定、私はこちらに残る。黄州の邸に行けばそれなりに使用人はいるし、そう遠くないので、側付きは道中のお世話を含めてあと3名ほどで十分かと考える。」

3名、と思ったより少ない人数に、使用人たちは一様にガッカリした表情を見せた。



「いいなぁ、瑞蘭」

「えー姫様の花嫁姿、みたかったのに!!」

「お磨き隊はどうするの?」

侍女たちが口々に声を上げる。
男衆はそれなりに黙ってはいたが、黄州出身者の数名は行きたそうにうずうずしていた。


「ここは…」

家令は厳かに声を発し、どん、と立派な壺を机案の上に置いた。


「こ、これは…」

皆、動揺した表情で顔を見合わせる。



「黄家恒例、問答無用のくじ引きじゃ」


やっぱり、そうなるよね、と侍女たちは顔を見合わせ、また騒がしくなっていく。


「ただし…」


家令は厳かな声音で告げ、一同ぴたりと話を止めた。



「今回は御館様の顔を見ても倒れないものに限る」



「ぎゃぁ〜〜無理無理!」

「私何とか行けるかも!」

と皆が口々に騒ぐのを見て、家令は小さくため息をついた。


(全く、いちいちこれじゃ。姫様や瑞蘭のように耐性がある家人がもう少し増えてくれるといいが…)


この時点で、辛うじて倒れはしない者も含めて、候補者は四分の一以下に絞られ、そこからくじ引きで勝利を得た3人が黄州についていくことになった。



しかし、花嫁姿を目にして”冥土に持っていくしかない無駄美貌”をを炸裂させた御館様を見て、瑞蘭以外が倒れてしまったのはまた別の話・・・

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