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悪戯は命取り!?


「[#da=2#]殿、今日は府庫にもいらしていたんですね。最近、あなたがさらに美しくなられたともっぱらの評判ですよ。花が綻ぶとはまさにあなたのようだ。よろしければこの後私と・・・ヒィっ!」
(なんだこの殺気・・・)


裏側の書庫では気功で書棚ごとぶっ飛ばさん勢いの男と必死で止める男。
「ダメですよ鳳珠、書棚飛ばしたら[#da=2#]殿が怪我をするでしょう?」


反対側の書庫の影になって見えない窓辺には
ふるふる震える王と、気が付かないふりをして一瞬真顔になった邵可。


「邵可、余はさっきから2度も殺気を感じているが、気のせいではないよな?」
小声で劉輝は怯えながら聞く

「今まで府庫でそんなことはなかったぞ」
「2度目のは主上に向けてではないので大丈夫でしょう」
「ということは、1度目は余に向けてだったのか?あの声は楸瑛、何が・・・」


「こほん、この後、私と二人で・・・んん?」
(殺気が倍になってる・・・府庫で襲ってくるのか?)
浮かれていてもそこは武官、周りに意識を向けるが、懲りずにナンパ継続を試みる。

(あぁ、もうこの歯が浮くセリフがペラペラと出てくるところ、なんなのかしら。 珠翠の気持ちがよくわかるわ。私と話したところで珠翠のこと聞きたいだけなんだろうし、全くもう・・・)


「藍将軍?」
「はい」
「女官と見れば片っ端からそのように声をかけているから、
 本当に想う人から振り向いてもらえないのですわ。」

「うっ・・・[#da=2#]殿、これは心外な、私は本当にそう思って・・・」
「ご冗談を。人妻を口説いていたとなると、本当に愛想をつかされて振り向いてもらえる可能性が全くなくなりましてよ?」
ピシッと楸瑛の胸元を指して言う。

「それに・・・愛する夫がおりますから、わたくしが他の殿方に惹かれることはございませんわ。ごめんあそばせ」



「うわー、邵可邵可、あれバッサリ言ったな。余は秀麗にあんなこと言われたら立ち直れないぞ」
劉輝は青くなってヒソヒソ告げる。
「まぁ、主上が言われたわけではないのですから」
曖昧に微笑みながら、殺気が消えたのを確認する。


「鳳珠、大丈夫ですか?」
柚梨が心配そうに覗きこむ
「良かったですね。[#da=2#]殿に鳳珠が大切に思われていて。
 あ、鳳珠!?」

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