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桃色吐息


湯浴み後の[#da=2#]は少し暖かく普段以上にいい香りがしている。
首筋に、自分が昨夜つけた華を目にして、体が熱くなるのを感じた。

首から肩に新しい紅い華を足していく。
いっそのこと見えるところに散らした方がいいのではないかとも思ったが
やりすぎるのも大人気ないかと思い、外朝服ギリギリを狙ってつけていく。


ピリっとした痛みを感じ、んっ・・と小さく反応する。
その小さな痛みが徐々に桃華を昂らせていく。

背後から、夜着の間に手を入れられて揉みしだかれる。
「ん・・・」
我慢しても、声が漏れてしまうのがたまらなく恥ずかしい。
いつも目を閉じてしまうが、今日は目を開けても鳳珠は後ろにいるので
当然顔は見えない。
優しい手だけが的確に[#da=2#]の弱いところを責め、
耳元で「[#da=2#]、ほら、固くなってる」などと恥ずかしいことを囁かれるだけだ。

「あんっ、やぁ・・」
「私が与えた愛を受け取ってくれるのが可愛くて、もっといじめたくなるよ」
恐ろしいほど美しい表情で言っているのだろう。
天女の声に艶が増して、胸の頂を弾かれた。
「鳳珠、いじ・・わ・あぁん」

「嫌じゃないだろう?」
[#da=2#]の腰を抱いて、自分に引き寄せる。
おそらく、腰に鳳珠自身の熱を感じているだろう。
足を引っ掛けて[#da=2#]の脚を開くと、必死で閉じようとするが「だめだ」と言って固定して、右手を秘部にあてる。

十分潤っているそこを少し触ってから、
[#da=2#]の右手をとり秘部にあてる。

「ひゃっ、ほ、鳳珠??」
案の定、驚いた様子の[#da=2#]に
「ほら、こんなに」
と言いながら、[#da=2#]の指で泉を掬い、その手を口元に持ってきて、鳳珠は[#da=2#]の耳元でクチュリと細い指を舐めた。


「いやぁ、鳳珠、そんな・・・恥ずかしい・・・」
ふるふると首を振って消え入りそうな声で[#da=2#]は下を向いてしまった。

少し笑って、鳳珠は秘部への愛撫を続ける。
クチュクチュと水音を立てながら鳳珠の長い指が[#da=2#]の中へ出入りする。
時折、キュッと締め付けながら、[#da=2#]は細い声でなく。


「[#da=2#]は細いけど胸は柔らかくて大きい。ほら」
と言いながら形を変えていく。
加虐趣味はなかったとはずだが、と頭の片隅に浮かぶが自分の名を呼ぶ細い声に煽られて「止まらないな」と呟くと
「ほう、じゅ・・もう・・・」
と限界が近い[#da=2#]が腕にしがみついたので「いいよ、[#da=2#]、愛してる」と言って
軽く意識を飛ばさせた。

息が整うまでの間、そのままの体制でギュッと後ろから抱きしめる。
経験のない[#da=2#]を自分の色に染め上げていく愉しみもありつい攻めすぎてしまうのだ。
真意が伝わるかともかくとして、軽く髪を撫でながら「すまない」と小さい声で告げておく。



「ねぇ、鳳珠・・・」
少し落ち着いた[#da=2#]は顔を上げて徐に振り返った。
初めて目線が合う。
熱っぽい眼差しで見つめたかと思うと、そのまま[#da=2#]から口付けてきた。

「!!」
触れるぐらいの短い口づけ。
付き合い始めてから[#da=2#]から口付けてきたのはこれが初めてだ。
驚いて見つめていたら、少し目を伏せて
「鳳珠が・・口付けてくれないから・・・」
と言って、今度はもう少し長めに唇に触れてきた。


我慢できなくなって、貪るように口付ける。
時折「ふぁっ・・・」と言いながら必死で応えてくる。
互いの息が溶け合ってしまう頃に唇を離し、[#da=2#]の向きをこちら側に変え抱きしめる。

「すまない、[#da=2#]の反応が可愛すぎて止まらなかった・・・」
大人の余裕を見せたいのに、[#da=2#]の前だと若者のように余裕がなくなってしまう。
「今度は[#da=2#]の顔をしっかり見ながら愛さないとな」


[#da=2#]の脚をあげ、向かい合う形で自分の腰に引っ掛ける。
「鳳珠っ?!」
「言っただろ、しっかり顔を見ながら、ってね」

ちゅ、と正面から軽く口付ける。
耳元で「どんな[#da=2#]も愛しているから」と囁きながら腰を持ち上げてゆっくり自身を中に沈める。

「んぁ・・鳳珠・・!こんな!!」
「こうすると、[#da=2#]の顔が違いだろう?それに、見て」
と顔を下に向けて、わざと耳元で囁く

「[#da=2#]と繋がっている」
「!やっ・・恥ずかしい、鳳珠・・」
と肩口に顔を埋めてしまった。


クスクスと耳元で鳳珠の笑い声が聞こえる。
「[#da=2#]はもともと敏感だけど、今日は特に、だな」
言われると、自分でもキュゥと中が締まっていくのがわかる。
「ん・・」と鳳珠の声が漏れ、さらに主張が増した。

「鳳珠・・・」
キュンと胸が締め付けられるような愛しさを感じて[#da=2#]は口付ける。
(鳳珠も声を聞かせてくれて嬉しい…いつもこんな気持ちなのかしら…)
今までにないことに[#da=2#]も少し積極的になる。
腕を鳳珠の首に回し、ぎこちなくゆらゆらと揺れ始めた。
「[#da=2#]・・?」
掠れた声で鳳珠が囁く。
「気持ちいいよ、[#da=2#]・・・」

[#da=2#]はゆらゆら揺れているだけだったが、散々鳳珠に開かれた身体は早々に快楽の波に飲まれていった。
「ほう・・じゅ・・好き・・・」
さらに激しく締め付けられ、鳳珠の理性が飛んで
一気に[#da=2#]を突きあげる。
「[#da=2#]、[#da=2#]・・・」
余裕のない鳳珠の声とともに最奥を突かれて桃華は達し、
鳳珠も己を手放した。



クタリとなった[#da=2#]を寝台に横たえ、隣に寝転ぶ。
少し倦怠感を持ちながら、髪を撫でている時が気持ちよくて鳳珠は好きだ。
「ん・・鳳珠?」
少し掠れた声で[#da=2#]が呼んだ。
「気が付いたか?」

水を差し出すとコクリと飲んでから
「鳳珠・・・」と小さな声で言い口付けてきた。
「今日の[#da=2#]は積極的だな。そんな可愛いことされると寝かせてやれないけどいいか?」
赤くなってこくんと頷いたのを見て、もう一度二人で敷布の波に溺れた。
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