序章〜1
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月華は軽く瞳を閉じてから、意識を今に戻した。
「縹月華のままというのも不味かろう、私の養女にしよう」
「え?旺季様の養女、ずるい」
晏樹がギャアギャアと騒ぎ出す。
元からそのつもりだったのだろう、「旺月華、になるが構わないか?」と旺季は聞いてきた。
「はい…こちらで生きていくには縹姓が面倒というのは同意です。ただし、必要に応じて名を変える場合もあるかと思いますから、その際は都度相談ということで。戸籍上は変えていただいて問題ありません」
「ものわかりが良すぎるな」
皇毅がここへきて初めて口を開いた。
「手がかからなくていいだろう?皇毅、お前が育てなさい。必要なものは私が揃えよう」
「はっ?いったい何を??」
「あはは、面白いね、いいんじゃない、その仏頂面が、旺季様と皇毅曰く”飛燕姫似”の小さなお姫様でどう変わっていくか見ものだね」
「ふざけんな!」
言い合う晏樹と皇毅をよそに、「それで構わないね?」と旺季が月華に確認を取る。
「仰せのままに」
と軽く頭を下げた月華に、「やはり5歳には見えないな」と陵王がつぶやいた。