第七章〜VS◯◯
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いつも通り約束している場所に玉蓮は現れた。
「飛龍くん、光泉さん、お待たせ〜」
「お疲れさま玉蓮。今日の日替わりは魚の甘酢あんかけか、豚と野菜の炒めみたいですよ」
これまたいつも通り、光泉が本日の献立を教えてくれる。
「俺らは肉だな」
「んーお魚にする」
お皿をとって適当に(といっても大体定位置になっている席)に三人は座って食べ始めた。
だが、玉蓮の箸はあまり進んでいない。
それに気がついた飛龍が口を開いた。
「玉蓮から言われていた件、聞いてみたぜ。つけられたことは何度かあるらしく、最近は怖いからと俥を使って出仕しているらしい。護身術でも習っておけばよかったっていってたぜ」
「なんですか?つけられてるって物騒な話は?」
話の見えていない光泉が割って入った。
「あぁ、今朝、俺らが歩いている時にどうもつけられている感じがしたんだよ。俺らを狙っているのか、女人官吏を狙っているのかわからないから、聞いてみてくれって玉蓮が」
「あぁ、なるほど…礼部の女人は七家の系列じゃなかったですよね?」
「うん。うちぐらいの中流貴族だよ。お父様はそんなに高官じゃないけど今地方にいるはず。うちぐらいの規模でも狙われるのかぁ…同期に七家の直系はいなかったと思うよ。うーん、やっぱり護身術かなぁ」
(なぜそこから護身術に発展するのか?)
光泉と飛龍は突っ込みかかったが、真剣に悩んでいる玉蓮にそうもいえず、とりあえず顔を見合わせて黙った。
「春麗ちゃんに相談してみよう!」
ぶつぶつ言いながらパッと閃き、決めてしまえば解決したも同然、と急に食べ始めた玉蓮に、今度は二人とも吹き出した。