第七章〜VS◯◯
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その日の朝、戸部ではいつも通り朝の掃除と称して春麗が新人たちとパタパタと動き回っていた。
「柚梨、春麗」
鳳珠が尚書室から声をかけ、二人は手を止めて室に入る。
「朝議の後、悠舜が話があるから残ってくれと言っているからそのつもりで。春麗、朝議の前に魯尚書にその旨を伝えておくように」
「はい」
「朝から御用、とはなんでしょうね?いつぞやみたいな事件でないといいのですが」
少し不安そうに柚梨が尋ねる。
(玉蓮の件も落ち着いたばかりだし、一体・・・)
「あぁ…少し相談したいことがある、と。柚梨と春麗と三人で出てほしい、とのことだ」
二人は不思議そうな表情で顔を見合わせた。
朝議の後、悠舜に指定された室に三人で向かった。
その場に居合わせたのは、いわゆる悪夢の国試組を構成している来俊臣刑部尚書、姜文仲中書省長官。
それから縹リオウ仙洞令君に葵皇毅御史大夫、霄太師に宋太傅。
さらに紅家当主の紅邵可と弟の紅黎深元吏部尚書。
「この組み合わせって一体どういうこと?」
小さく春麗が声に出した。
いつもなら突進して抱きついてくる黎深が、
「黎深があぁおとなしいと不気味だな」
自分達にだけ聞こえる声で、鳳珠が小さく言ったのに対し、柚梨と春麗は無言で思いっきり頷いた。