第六章〜VS晏樹2
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戸部尚書室ではいきなりの旺季登場に尚書、侍郎、尚書補佐の三人が一瞬面食らっていたが、悠舜からの経緯を聞いて(鳳珠は仮面の下でだが)妙に納得した表情を浮かべた。
「本当に娘のことでお手数をおかけして申し訳ございませんでした」
景侍郎が立ち上がり、旺季と悠舜、そして皇毅の三人に頭を下げた。
「いや、きちんと一人の官吏としてお嬢さんを扱って、あまり手を出さなかった景侍郎のやり方は正しかったと思いますよ」
悠舜が羽扇を揺らしながら穏やかにいう。
「そうだな、当たり前だが簡単にできることでもないだろう。この先もこういうことがあった場合のいい事例となる」
皇毅の反応に、周りは驚いた表情で見つめた。
「皇毅…お前らしいというか、らしくないというか…」
旺季は上から下まで見てから、少し笑う。
「そうですか?旺季様そっくりだと思いますけどね、同じお考えでしょう?」
悠舜の問いかけに、旺季は少しバツが悪そうな表情になった。
春麗が出したお茶に悠舜は口をつけて「相変わらず美味しいですね」と言ってから続けた。
「大丈夫ですよ、紅侍郎は毒を盛るような人ではありませんから」
「まぁ…」
春麗はちょっと驚いた様子で相槌を打った。
「あぁ、そこは心配していない。陵王からも聞いているからな。その節は、世話になったようだな。
茶を一口飲んでから旺季は春麗に伝えた。
「はい」
春麗は柔らかい表情で微笑んだ。
何かききたそうにこちらを向いていた鳳珠と柚梨には目線でそれ以上言わないように知らせる。
「もう
旺季はそれを最後に伝えて、悠舜と皇毅を連れて戸部を出て行った。