第六章〜VS晏樹2
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「悠舜ったら人に色々言うくせに、自分も景玉蓮と歩いているじゃん」
程なく背後からブスッとした不機嫌そうな声が聞こえた。
悠舜と玉蓮は顔を見合わせてから少し笑って、くるりと向きを変え、玉蓮は声の主ー凌晏樹に礼をとった。
「たまたまそこで会ったんですよ」
「ふぅん、たまたま、ねぇ」
晏樹の訝しげな視線が悠舜に刺さるが、悠舜はどこ吹く風といった様子だ。
(この二人も、仲良しなんだなぁ)
玉蓮はぼんやり二人の会話する様子を見た。
鳳珠と黎深が悠舜のことを特別に思っているのはとてもわかりやすいが、どうやらこの二人もかなり親しげな様子である。
(ほーじゅ様やれーしん様が悠舜様に対してどことなく気を遣っているのに対して、フワフワさんはズケズケ物を言っている感じがする…そういえばハチマキさんもそうだった…でも尚書令が全く嫌な顔をしていないところを見ると、うん、やっぱり仲良しさんなんだな)
玉蓮は納得の行った表情で小さく頷いくと
「何?何かあったの??妙な顔して頷いちゃってさ」
と晏樹に突っ込まれた。
「いえ、なんでもありません…」
「なんでもないって顔じゃなかったよ?なに?なに??」
「こちらのことですから、お気になさらず。鄭尚書令、そろそろ行かないと劉尚書がお待ちかと思いますが…」
「あぁ、そうですね」
「ご案内いたします」
「では晏樹、また」
悠舜が打ち切って歩き出したのを合図に、玉蓮は急いで晏樹にお辞儀をしてすぐに着いていった。
「なんだか、最近みんなして僕が話しかけるのを阻止してて、つまんないの」
残された晏樹の独り言は、風に乗って消えた。