第五章〜VS晏樹
名前設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ゆっくりおしゃべりしていると時間がなくなってしまうね。そこの四阿で少し話そうか?」
凜は玉蓮の目的はわからなかったが、大きな包みを持っていたのでそれを見せられるだろうとなんとなく察して提案した。
「ありがとうございます」
二人は移動して腰掛ける。
「早速なんですけど…」
と玉蓮は風呂敷を開いた。
「これを作ったんですけれど、ここに四角い箱を持たせたいと思っていて…箱はこんな感じですが、ただの箱だとつまらないな、と思ったんです」
「これはまた随分可愛らしいね。おや、こちらは仮面がついてる?もしかして…」
玉蓮は悪戯っぽくニヤリと笑ってから考えていることを伝えた。
「玉蓮姫は面白いものを考えたね!いいと思うよ。そうだなぁ、そのまま箱でもいいけれど、指輪を入れるとなると大切にしているものだろうからもう何か捻りがある方がいいね」
少し考えてから、凜は懐から紙と筆を出し、こんなのはどうだろうか?と説明をしながら描いていく。
「よく高級な宝飾屋が使うんだけどね、傷つかないように綿を入れた布を固定しておけば取れてしまうこともないし、どうかな?」
凜の賛同意見にパァッと喜びを露わにする玉蓮を見て、娘ができたらこんな感じなのかな、と凜は少し笑ってからそっとお腹に手をやった。
「わぁ、ありがとうございます!上手に作れるかな?」
「それだったら、こうやって作るといいと思うよ」
教えてもらったことをしっかり覚えて、「やってみます!」と高らかに宣言した
「あぁ、わからなかったらまた聞きにおいで。玉蓮姫は裁縫が上手なんだね。そうだ、悪いんだけど、それを渡した時の反応を後で教えてくれるかな?もしかしたら商売になるかと思って」
「あはは、わかりました。確かに、これ作るのは結構時間がかかるので、お金持ちの方は売っていたら買うかもしれませんね」
荷物をしまいながら、何気なく玉蓮が答えたのに、凜は(バレたか)と苦笑いをした。