第五章〜VS晏樹
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時間はあっという間に過ぎていき、春麗が鳳珠と旅立つまでの短い時間の中で、出仕もあり自分で何かを用意する時間はとてもなかった。
すぐに紅本家の百合と九華に影を使って文を飛ばし、時期に間に合うように紅家で贈り物を見繕って黄州に送ってもらうのと同時に、工部にいる凜のところに相談に行った。
「正直、黄家で手に入らないものはないと思うんですよ…それで悩んでますの。紅州のものは百合叔母様たちに頼んだのですけど、だから手ぶらというわけにもいかないし…」
「確かに、黄家で取り扱いのないものはないからな…まずお家の使用人たちには今流行りのお菓子でも見繕って…問題はご両親だよな」
ふむふむ、とさすがの凜でも相手が黄州の黄家直系が相手となると、パッと
「お支払いはきちんとするので、凜姫の発明品から何か面白いものがあれば…」
「あ!それならちょうどいいものがあった。帰りに寄ってくれるか?まだ世には出回っていない品で、そんなに嵩張らなくて持っていくにもちょうどいい」
春麗はぱあぁっと笑顔になった。
「ありがとうございます!これは黄家のお家用なので、伺った時にお支払いしますから計算お願いしますね」
「あぁ、わかったよ。ならばこうしよう。一つは黄尚書のご実家用、これはお代を頂戴するよ。で、もう一つは春麗姫に差し上げる。ただし、使ってみて使用感とかもっとこうしたほうがいいというのがあれば教えてほしい。それを元に改良して、世に売り出す」
「わかりましたわ。一週間しかないですけれど、すぐに使ってみて、出かけるまでにお伝えしますね」
悩み解決、とスッキリした表情で春麗は工部を後にした。