第四章〜研修編3
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玉蓮たちの配属は、春麗たち同様、主上から直々に申し渡されることになった。
「おい、俺たちの時みたいに、目玉人事があるのかよ?」
「さぁ?礼部からは評定と案は出しましたけど、決めたのは吏部ですよ?珀明さんの方がご存じかと思いましたけど」
礼部侍郎として同席する春麗と、その他野次馬に紛れ込んだ珀明が顔を合わせて話をする。
「あの時のことを思い出すな」
「本当ですわね…自分で言うのもなんですけど、あれは色んな意味で酷かった…」
春麗は緊張の面持ちの進士たちを見ながら、思い出してガックリとした。
「それにしても、今回も野次馬が多いな」
「前回の茶州人事みたいなことはないでしょうけど、やはり直々にとなると、どんな顔ぶれが自分のところにくるか見たいのかもしれませんね」
「まぁ、そんなところでしょうねぇ…」
二人の会話に後ろから入ってきた人がいた。
「景侍郎!」
珀明がさっと挨拶する。
「春麗ちゃん、そろそろ位置につかないといけないですよ?」
「ありがとうございます。では珀明さん、また」
二人は高官の位置に移動した。
「玉蓮姫の配属がやはり気になりますね」
「ここだけの話、できれば地方じゃないといい、と言うのが本音ではありますが、こればっかりはわかりませんね」
柚梨のその発言に、近くにいた鳳珠も少しだけ心配そうに、前に並ぶ玉蓮に視線を送った。
第三十位のものから順に名を呼ばれ、配属先を告げられて佩玉を受け取る。
飛龍は礼部に配属となった。
海星から「おっ」と小さい声が上がり、隣の光泉と玉蓮は顔を見合わせた。
他の進士はどうやら中央と地方が半々のようだ。
(んー、流石に順番が近づいてくると緊張してくるなぁ。父様も知らないって言ってたし…どっちになるかなぁ)
玉蓮は次は自分、というところまで来てもそっと身体を動かしてから、姿勢を正した。
「景玉蓮、前へ」
「はい」
主上に向かって歩き、跪拝した。