第二章〜研修編1
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「…というわけで、玉蓮姫、凌長官から目をつけられているみたいです。あれ、最初からわかって話しかけてましたしね」
定刻を過ぎてから戸部に入った春麗は、早速先ほどの顛末を鳳珠と柚梨に報告した。
「それにしても…なんと失礼な答えを…」
柚梨はガクッとうなだれてしまった。
「いや、なかなか機転のきいた答えでよかったんじゃないか?」
「鳳珠は玉蓮に甘いんですよ。あの子は人をくったようなところがあるので心配してましたが、早速…それも、凌晏樹…」
「いえいえ、あれは明らかに
「えっ?どういうことです?春麗ちゃん」
「えっと、秀麗が姮娥楼で賃仕事してた時に…あ、秀麗は帳簿付けです。子供の時に同じことを言われたって少し前に聞きましたね。”それをネタに晏樹様から情報もらえたんだ〜”って嬉しそうに話してたので覚えてるんです」
だからって、と柚梨がまだうなだれているのを見て「玉蓮のことだ、何か言われたらまた言うだろうな、諦めろ」と鳳珠がつぶやいた。
「それにしても…明らかに玉蓮姫を狙ってましたね、あれは」
「以前、碧州の件で私とやり合った、のが原因でしょうか…私の方に来る分にはとあの時は腹を括ったつもりでしたが、今になって玉蓮に向かうとは…」
柚梨は仕方がない、と思いながらもなんとも言えない表情でため息を一つついた。
「おそらく、今日のところは様子伺いだろうし、さすがに露骨には狙ってこないと思うが…」
「とりあえず、失礼なことを言わないように釘は刺しておきます」
その夜、帰邸してから玉蓮が柚梨にめずらしく叱られたのは、言うまでもない…