第二章〜研修編1
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「本日より朝だけお世話になります景玉蓮です。よろしくお願いします!」
元気に挨拶して、ペコリと頭を下げた。
「おやおや、今度の進士サンはまた小さい嬢ちゃんがきたんだねぇ〜よろしく頼むよ。ここは”出世場所”と言われていてね、最初に来た美人さんは戸部尚書になったし、一昨年きた美人の姫さんがここにいる紅侍郎さ。きっと嬢ちゃんも大きくなったら出世するだろうから頑張ってね」
春麗も世話になった恰幅のいい愛想良しのおばさんにポンポンと肩を叩かれて、玉蓮はヘラッと笑った。
「おばさん、くれぐれもお願いします。特別扱いは不要ですが、何か不穏なことがあったら教えてください」
「あぁ、任せといてよ、ここで不穏なことがあったら、あたしらの評判にも関わるからね」
お願いします、と頭を下げてから玉蓮に向かって「じゃあ頑張って。あと、終わったらこれを使うといいわよ」と小さな包みを渡してから春麗は庖厨所を出ていった。
「ほ〜〜こんなに洗うんですか!」
「ちょっと嬢ちゃんには高いかもしれないな、これに乗ってやるといい」
親切そうなおじさんが薄い木箱を持ってきてくれた。
「ありがとうございます。では早速頑張ります」
とせっせと皿洗いを始める。
「今度の嬢ちゃんも最初の美人さんと違って、多少は慣れているみたいだね」
「やっぱり女の子は貴族でも多少庖厨仕事なんかしたりするんだろうか?」
おじさんとおばさんがご機嫌で皿洗いをする玉蓮に目を向けてからその場を去っていった。