第一章〜進士式編
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玉蓮と飛龍が待ち合わせて登城する話を聞いた柚梨は驚いたが、
「こいつはウチの者たちも束ねていたから、面倒見はいいはずなんで、心配しなくて大丈夫だぜ」
という飛翔の言葉と、春麗と碧珀明もそうだった、と思い出して「世話になりますがよろしくお願いします」と飛龍に頼んだ。
明日が進士式、ということであまり遅くならまいうちに、散会となった。
「父様たちのお話は楽しかった?」
帰りの俥で玉蓮は尋ねた。
「えぇ、鳳珠の同期はクセの強い人が多いですけれど、その分、絆も強いですからね。最近は仲間に入れてもらうことも多くて、仕事もしやすくなってるし、それなりに楽しめてるよ」
「ならよかったね」
「玉蓮たちはどうだった?」
「明日からのことを春麗ちゃんにちょっと聞いてたよ。あまり教えてくれなかったけど、父様や鳳珠様が尚書様をたくさん紹介してくれたから、多分なんとかなる気がする。飛龍くんと海星くんもいるし。あ、春麗ちゃんが、お祝いにと新しい風呂敷をくれたの。刺繍してれたんだって。みてみて、素敵でしょ!」
意外と順応性の高い娘を少しだけ頼もしく見ながら、柚梨は鳳珠や黎深のように心配しても仕方がないし、なるようになるか、と小さく息をついた。