黄家家人たちの内緒話
名前設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
春麗が湯浴みをしている間に、簡単に鳳珠に母親ー華蘭との会話を報告する。
「そうか…子のことはやはり避けて通れないか、まぁ仕方ない。だが私の考えはまだ変わらないから、そのつもりでいてくれ」
「はい、そのようにお伝えしております。あとはまぁ色々聞かれましたけれど、大したことはなくて、日頃のお二人のご様子ですとか、その程度です」
「わかった。泊まりはどこにした?」
「使用人たちの空いている室に。ここからは遠い方ですわ。万が一、姫様と出くわすと良くないと思いまして」
「気を遣わせてすまないが、華蘭が春麗と今は会わないと言っている以上、仕方ないな。すまないが頼む」
「かしこまりました」
瑞蘭が出てから、鳳珠は親へ文を書いた。
まだしばらく忙しいから帰れないことと、こちらのことは心配しないように、と。
これを明日、瑞蘭から華蘭に託しておけば、帰ってからはしばらくはおとなしいだろう。
(まぁ、婚姻という人生の大きな節目を、親の承認もなしに進めたほうがおかしいといえばおかしいのだが…)
婚姻についてはこの顔のせいで親たちはもとより、黄家一同両手をあげて賛成なのは明白だったし、実際にそうではあるのだが、だいぶ世の常識と異なる動きをしていることは間違いがない。
(式はともかく、少し仕事が落ち着いたら、一度顔を出さないといけないか…)
仕事の調整をどうしようか、と思って億劫そうにため息をついてから、文の最後に一文足して、くるくると畳んで放り投げた。
黄州に帰った華蘭が渡した鳳珠の文を読んで、両親と華蘭の目が点になったのは、また後の話。
おしまい
→次は後書きです