7000番 夏様へ
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「何を言っているんだ?」
皇毅の冷たい視線が悠舜に刺さる。
「今のあなただったらどうするか、ちょっと興味がありましてね。昔と違ってお金も地位もある。聞かせてもらえませんか?」
「断る」
「そんなこと言わずに…ねぇ、春麗殿?」
「えっ…」
(悠舜様…どうしてそういう展開に??)
春麗は戸惑ってパチパチと瞬きしてから悠舜を見て、それから皇毅の方へゆっくり首を動かした。
黙って徳利を皇毅の盃に傾けて、そっと顔を見上げると、冷たい瞳と目があった。
(少しだけ、葵長官の視線が和らいだ気がする?)
「ほぅ、そういう感じですか…」
横から悠舜の声がした。
「なんだ」
「あまり変わらないようだな、と思いまして」
「余計なことを」
「そうですか?」
どうやら二人の世界らしい、と春麗は正面を向いて酒器を置いた後、ここは何も言わないのが得策だ、とばかりに自分の盃をとって少しだけ口をつけた。
「春麗殿も知りたいでしょう?」
「えっ…?」
少し戸惑った表情で悠舜を見てから、皇毅に視線を送った。
正直、どちらでもいい、と言うのが本音だが、後宮女官に意外と人気のある葵長官の恋模様というのに全く興味がないとなったら嘘になる。
かといって、前のめりになる程でもないし、さてどうしようか、と逡巡する。
「本当に…」
困った表情の春麗に、皇毅が助け舟を出した。
「本当に大切なことは、人前で言うものではない。それだけだ」
皇毅の答えに面白くなさそうな悠舜は
(そろそろ頃合いか)
と手を挙げてから
「鳳珠!」
と手招きをした。
