新しい商売ー3(裏夢)
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先に湯浴みをして室に戻った春麗は、胡蝶から受け取ってきた衣装を並べて見る。
(妓女さんたちが着るとなると、普通じゃ面白くないですよね…)
裾の短い服を取り、夜着を脱いで着てみる。
(うーん、帯が太すぎるとイマイチだし、細いといかにもで姮娥楼の品がない…難しい…)
鏡を見ながらヒラヒラと回ってみる。
(赤い衣が使えたら、裾と袖に白のひだをとってヒラヒラさせて、黒い中太帯で締めようかしら)
丈を膝上くらいに調整して、とりあえず持ってきた細めの帯で止めてみる。
見た感じは悪くないが、やはりここはもう少し太めの帯がいい。
(髪は結うとしても、上げている方と下げている方とどちらがいいかしら?)
全体を上げて手で持ってみる。
白い頸が綺麗に出る。
(脚も露出しているので出しすぎると品がなくなる…胸元をあえてしっかりとめて、首と脚を出すのがいいかしらね)
真剣に考えながら姿見と自分を見比べていたため、かけられた声に気づかなかった。
「春麗…」
カタッと音がして目を向けると、鳳珠が呆然と立ち尽くしていた。
「鳳珠様?」
回廊にいると冷えてしまう、と慌てて手を取って室の中に入れる。
鳳珠の視線が上から下までマジマジと見る。
普段の夜着とは違い、空色の光沢があり少し透けた着物に、膝上の短い丈。
すらりとした細くて白い足が出されていて、息を呑んだ。
「いったい、その格好は…いや…」
といってから、言葉より早くぎゅっと春麗を抱きしめた。
「ん、鳳珠様??」
顔を上げた春麗の唇に噛み付くように、鳳珠は口付ける。
「っん…」
いきなりの激しい口付けに動揺し、顔が離れた時には肩で息をする羽目になる
「もぅっ…」
「その格好は…お誘い、してくれているのだろう?春麗から誘ってくるなんて珍しい」
鳳珠は春麗の髪を耳にかけ、ツゥっと首筋を撫で、ゾクリとするような微笑みを浮かべる。
「あんっ、お…誘い、なんかじゃなくって、お話が…」
「お話、は、後だ。そんな格好で食べてくれと言わんばかりに誘ってくる春麗が悪い」
そのまま押されて、寝台に倒されて上から見下ろされる。
ありありと熱のこもった瞳で見つめられて、”お話”は無理だと思って心の中で小さくため息をつく間も無く、鳳珠の視線に絡め取られて春麗の身体にも火がついた。