新しい商売ー3(裏夢)
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「そこまでご存じとは…」
家令が感心半分、呆れ半分で言った。
「まぁ、商売に関することはなんでも入ってくる立場だから、ね」
「あぁ、組連…」
「そういうこと。準禁色の布の元締めは紅家だというし、百合がいま貴陽にいないというから、この手のことは秀麗ちゃんより春麗ちゃんの方だと思ってね」
胡蝶が綺麗なウインクを一つ飛ばした。
「で、どうかな?子供の夢を、というのはわかるんだけど、ここでできるともっと大きなお金が動くし、宣伝効果もある。他の妓楼で真似されると価値が下がるから、専属契約してくれるならその分はしっかり出そうと思うけど?」
春麗は少し右上を見て考える。
「それについては、相談しないといけない方が2人いるので、今時点での回答はできません」
「あぁ、構わないよ。でも日にちが決まっているから、早い方がいい」
「それで、どんな衣装にするんですか?」
「出てきておくれ」
胡蝶が指示を出して、妓女たちが何人か出てきた。
「色はともかく、だけどね。こんな感じはどうだろうか?」
並んだ妓女を順番に見る。
「これはちょっと違いますね、こちらはいいと思います」
と春麗は迷いもなく選別していく。
驚いている家令に「春麗ちゃんは衣装の趣味がいいんだよ。あの子がいいと言ったのを着た妓女は人気が出るのさ」と胡蝶が囁いた。
いい、と言われた人だけ残し、もう一度確認する。
「こちらは帯はもう少し細めに…その方が"さんたくろーす"の服に近いですわね。あぁ、やはりこれとこれはやめましょう」
と、帯を細めに、と言われた服だけが残った。
細めの帯を持ってきてもらって、巻き直す。
「どうかしら、姐さん」
「さすがだね」
「でも、ちょっとありきたりかしら…?」
もう一度考えてから、胡蝶にいくつか耳打ちした。
程なくして、鳳珠が迎えにきたと知らせがあり、候補の衣装を借りて帰ることにした。