新しい商売ー3(裏夢)
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着けば、入り口には大きな"くりすますの木"があった。
家令が「奥方様、話の内容はもしや…」と小さく囁きかける。
「えぇ、そうね…大旦那が待ち構えていたらきっとそうよ」と言いながら足を運ぶ。
案の定、大旦那が入り口で待ち構えていた。
「春麗ちゃん…?」
供まで連れた黄色い衣装の春麗に、あんぐり口を開けて上から下まで見ている。
「お久しぶりです、大旦那。あの、後で黄奇人様が紅黎深が私を訪ねてくると思うので、その時はお通しするようにしてくださるかしら?」
「あ、あぁ…わかった。胡蝶が待ってるから、上がってくれ」
「春麗ちゃん、よくきてくれたね、かわいい私の娘」
胡蝶は春麗をみるなり、ぎゅうぎゅうと抱きしめた。
「姐さん、おひさしぶりです。ってここ、姐さんの一番のお客さまの時に使う室じゃないですか!わたくしなんかにもったいない」
「当たり前じゃないか、文まで出して呼び出したんだ。紅師のお宅に届けたら、黄様のお宅にいるというから、そちらに回したんだけど、ちゃんと届いてよかったよ。まぁ座って、お連れの方もどうぞ」
禿がお茶を持ってきて置いていった。
一口飲んで春麗が好きなお茶を覚えていてくれて、嬉しくなり微笑む。
「それにしても、きれいになったね春麗ちゃん。黄様のお宅にいてその衣装ということは、もしや…」
「えっ…あ、あの、お嫁に、行きました…」
「なんでもっと早く知らせないんだい?水くさいじゃないか!」
「ごめんなさい、女人官吏が二年目になる時で、まだ風当たりが強かったから、近い人たち以外には公表しないことにしてたんです…」
胡蝶が家令を見ると、無言で頷いたので事情は理解した。
「そうかい…お祝いは改めてさせておくれね。仕事も礼部の侍郎職と聞いてるよ、頑張っていてえらいね」
子供の頃のように頭を撫でてくれる。
積もる話もあるが、それはまた、と思い
「ところで、お話しの中身は?」
と春麗は促した。