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「春麗、そこの壁際にこちらを向いて立ってみろ」
言われた通りに春麗は立ち上がって、歩いて行き、食卓の正面の壁際に立つ。
(どうするのかしら?)
疑問符がついたまましばらく待つと、「皆はそこから決して動かずに見ているように。それから、私の台詞は“春麗”の一言だけだ」
と言って立ち上がる。
壁にもたれてこてん、と首を傾げた春麗に鳳珠が近づていく。
その後ろ姿を、食卓から四人は眺めた。
春麗の前に立った鳳珠は右手を伸ばし、ドン、と音を立てて春麗の顔の横の壁を叩いてそのまま手をつけた。
空いた左手で器用に仮面を外し、少し屈んで春麗の耳元に顔を寄せる。
屈んだことにより、今ままで鳳珠の背中に隠れていた春麗の顔が、食卓の四人から見えた。
たっぷりと間を置いてから、鳳珠は吐息まじりに「春麗…」ととても小さな、だがとびきりの美声で囁く。
みるみる春麗の顔が赤くなったのを食卓のの四人は驚きの表情で見たが、そのままずるずると春麗が下がっていき、鳳珠の背中で見えなくなった。
「一体…?」
と秀麗が小さく囁く。
鳳珠は満足げに足元に座り込む春麗を見てから仮面をつけてから、体を開くようにして春麗が皆に見えるように食卓の方へ向き直った。
そこには、顔を真っ赤にして両手で口元を押さえて床に座り込んでいる春麗がいた。
〜壁ドン
仲良しな二人にやってほしいあまい10題
「腹を空かせた夢喰い」様より
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