なくて七癖
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「鳳珠様ってあまり癖ないですよね?」
寝台の上で横になり、寝物語とのんびりしている時に、突然春麗が言い出した。
「そうか?自分ではわからんが」
「んー、そうですか?」
と言いながら、春麗は斜め上を見て顎に手を当てた。
「その姿は春麗が考え事をする時の癖だな」
クツクツと鳳珠は笑いながら、チョン、と春麗の鼻に指先を当てた。
「いつも斜め上を見ている。何か見えるのか?」
「いえ、何も…」
無意識だった春麗は少し恥ずかしくなって赤くなった。
「でも、下を向いているより、何か考えが降ってきそうな気はします」
「それはいいことだな」
鳳珠は少し感心したような表情をした。
「そうだな、それから春麗が閨で可愛い姿を見せている時は…」
と鳳珠は覆い被さる。
「やぁ、ちょっと、やめて下さい鳳珠様!」
春麗が鳳珠の口を正面から両手で塞ごうとした。
「ハハ、私の腕の中での可愛い姿を教えてやろうと思ったけど、ダメか?」
「ダメ、やだ、恥ずかしい…」
真っ赤になってジタバタと春麗は慌てている。
しばらくそれを楽しそうに眺めてから、
「じゃあこれは私だけの秘密にしておこう」
と鳳珠が引き下がった。
「もぅ。」
春麗はすっかりむくれてしまったのを見て、鳳珠はもう一度春麗の隣に横になった。
それから、ずりっと頭ひとつ分、下に下がる。
「鳳珠様?」
不思議そうに春麗はいつもより低い位置にある鳳珠の頭を見つめると、鳳珠が見上げてきて、春麗の胸の辺りにすりすりと顔を寄せた。
「鳳珠様、かわいい」
春麗は鳳珠の頭を撫でてみた。
「いつも明け方くらいに春麗が身じろぎするときは、こうして私の胸の辺りにすりすりしてくる。可愛くて愛しくて仕方ない」
そう言う鳳珠に再び真っ赤になった春麗は、もう一度すりすりしてきた鳳珠に「わたくしも鳳珠様にされると同じように思いましたわ」と答えて、そっと鳳珠の頭を抱きしめた。
〜すりすり
仲良しな二人にやってほしいあまい10題
「腹を空かせた夢喰い」様より