Girls Talk〜後宮編
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「告白はどちらから?」
「やっぱり黄尚書からでしょうか?」
「殿方らしくて素敵ですわね」
何も答えていないのに、どんどん話が進んでいく。
まぁ、間違ってはいないから特に否定はしない。
何か言うとまた話が広がりそうだと、春麗はやんわりと微笑みながらダンマリを決め込んで、お茶とお菓子をいただいた。
「いいなぁ、背も高くて、位も高くて、お金持ちの恋人なんて」
「噂によると、帰りもよくご一緒に帰られているとか」
「でも、魔の戸部の尚書だから、あまり
どうやら、夫婦ではなく恋仲という設定で話が進んでいるらしい。
「まぁ、確かに戸部は忙しいですから…なかなか、ね」
そろそろ話をくぎろうかと一度答えてみた。
残念ながら、話を受けたのは十三姫だった。
「春麗ちゃんは戸部尚書補佐でもあるし、紅家のお姫様方は秀麗ちゃんもそうだったけど仕事人だからねぇ、ちょうど合っていていいんじゃないの?」
ふふっと笑いながら困ったところを助けてくれたつもり、らしい。
十三姫が悪戯そうに笑ってこちらをみた。
「でも、仮面つけているから、普段の表情はわかりにくいでしょう?」
「えぇ…戸部の景侍郎曰く、よくみているとわかる、のだそうですけれど、わたくしはまだわからない時の方が多いですわ。なんとなく、声の感じで察したりとかはありますけど」
「表情に出ないから厄介よねぇ、王様みたいにわかりやすすぎるのも困り物だけど」
十三姫が少し遠い目線で、そしてほんのわずかだが瞳の色が翳ったのをみて、春麗は察してしまった。
「主上、ね…」
その頃、少し回廊がガヤガヤしている様子が聞こえ、十三姫は立ち上がって扉から顔を出した。