新婚旅行
名前設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
最後の日はまた楼上の室で過ごした。
湖が見える温泉が二人とも気に入ったからだ。
「湯加減もちょうどよくて、出たくなくなります…」
ほわっとした表情で春麗は後ろから抱き締める鳳珠の方を見上げた。
「ずっと入っているとふやけてしまうぞ?だが、こういう風呂はいいな…庭にでも作るか?と言いたいところだが、手入れが大変そうだし、やはりこの高さと景色あっての良さだろうな」
「たまに来てこうやって違う景色を見るのがいいのかもしれませんよ?」
ほら、今日も月が綺麗、と春麗が腕を伸ばしてそっと指差す。
「そうだな、邸から日帰りできるぐらいの距離に、こういう宿を作ってもいいかもしれないな。ここまで豪奢である必要はないだろうが、帰ったら話してみるか」
「庶民向けのお風呂もいいかもしれませんわね。貸切の家族風呂が一緒にあれば、使い方が広がるかと思います」
「それであれば…」
鳳珠の綺麗な手がそっと春麗の太ももに伸びて、スッと撫で上げた
「こんなことも、できるわけだ…」
もう片方の手で春麗の顎を捉え、自分の方を向かせて口付けてから、満足そうな顔で春麗の身体を撫で始めた。
「もぅ、鳳珠様…」
春麗は少し赤くなって、そっと鳳珠の腕を掴んで潤んだ瞳で見上げた。
二人きりの長い夜は始まったばかりである。
「新婚旅行」おしまい