新しい商売ーその2
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「春麗、すっかり黄家に毒されてしまったのか?」
「ひどい言いぐさだな、どちらかというと紅家の非道な徹底っぷりが出ているようだが?」
黎深と鳳珠はその内容を見て言い放つ。
「ひ、ひどい…頑張って考えたのに…」
半泣きで落ち込む春麗をみた鳳珠と黎深は声を揃えた。
「「だが狙っている線はわるくない」」
「あ!」
春麗は閃いた!と言うように声を出してニコニコした。
「赤い服を売りましょう。貴族はともかく、庶民が買うのは大変だから、貸し出し、ってどうかしら?"さんたくろーす"は一人で全部の邸をまわるのは大変だから、お父さんとお母さんに頼んだ、って」
「春麗、それで行こう!」
「というわけで黎深叔父様、"さんたくろーす"に赤い服の使用の許可をお願いしますわ」
黎深はパチパチと扇を鳴らす。
「春麗、許可するのはいいが、それでは紅家にとっての利益がないじゃないか?」
「んー、非道な印象の紅家の好感度が上がる!だけじゃダメかしら…?じゃあ、赤い服を売る衣装屋さんに、その衣装代の売上の二割、貸出については作った枚数につき、貸出料の一割を準禁色使用料として出してもらう、とか、元の布を紅家が売るのはどうかしら?」
「庶民からは多くとれないからな…貸出料の設定金額が難しいか。初年度は仕立て屋は赤字覚悟だな。今からじゃ貴陽の街中しかできないだろう」
鳳珠がパチパチと算盤をはじく。
「衣装は必ず受注生産、として、その分だけしか布を売らない、というのは?」
「その方が楽でいいな、金の回収は販売価格を確認してから後で直接回収にするか」
黎深は細かい計画は百合にでもやらせるか、と考えながら答えた。