花は紫宮に咲く−3
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翌日から、秀麗と春麗を見る目が一変した。
査問への出席を許され、秀麗の能力を間近で見た同期の進士たちは何ひとつ陰口を叩かなくなった。
礼部では蔡尚書はじめことごとく上官が抜けたために、魯官吏が急遽くりあがり、新礼部尚書に就任したが、新進士の教育は続けていた。
そして、昨日秀麗を助けた燕青が、また邵可邸に居候をし始めた。
「はじめまして、杜影月です!」
「お!いいアイサツだなー俺は浪燕青、よろしくな。このちっこいのが今度の状元かぁ、どんな頭してるんだ?」
わしゃわしゃと頭を撫でまわる。
「春麗さんも状元ですよー得意分野が全然違って、点数が同じで差がつけられなかったみたいです」
「あら、そうなの?なんで二人なのかしらって思ってたけど、知らなかったわ」
さして順位に興味がなかった春麗は、不思議に思ったが特に気にしてもいなかったのだ。
「沓磨きの時に聞きましたー」
「そうなのね、私は中の仕事だったから、官吏の方と話すことはほぼなくてね。裏方さんの噂話はずいぶん聞いたし、例の資料作りには役に立ったけど」
「そうだ、春麗さん、あんなのいつの間に作ってたんですか?自分の仕事の後、夜は僕たちの課題も手伝ってくれて、それであんなに詳細な報告すごいなって感心しちゃいましたー」
「あぁ、まぁ、合間の時間に?」
春麗の答えに、邵可は少し眉を顰めた。
二人の会話に入っていたのを見た燕青は、秀麗に話しかける。
「秀麗姫さん、すげー頑張ったな。探花及第なんてすげーじゃん」
「ありがとう。あなたの方はどうだったの?準試受けたの?」
「よくぞ聞いてくれました!無事茶州準試、及第したぜ」
「おめでとうすごいじゃない」
それを聞いて影月と春麗も反応する
「「おめでとうございます」」
燕青は悪戯っぽく笑って
「な、な、順位聞いてくれよ!」
「あ、さては良かったのね、何位?」
「ケツから二番目」
ビシッと決めて言う燕青に
「…お嬢様。影月くん。この男どこかに捨ててきましょう!」
静蘭が青筋を立てて燕青に掴みかかった
「ひでー受かりゃいいんだよ、受かりゃ!!アタマでもケツでも同じ官吏じゃん」
「アタマで受かった官吏に下から二番目がお前だったと言ってみろ世を儚んで即刻坊主になるぞ。いやむしろケツで受かった官吏の方が心配だ」
「ひでー静蘭、お前、友の及第を素直に祝おうとは思わねーのか」
「誰が友だ!!」
様子を見ていた影月が
「僕あんな静蘭さんはじめて見ました」
と目を丸くして告げる
「でしょ?燕青にだけはあんな風なの」
秀麗が笑って答えた