黄金の約束−1
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梯子の上にいた秀麗が落ちてきた。
「秀!」
受け止めなければ、と天寿が駆け出す。
さっと横に黄色い人が通り、落ちてきた秀麗を受け止めた。
「黄尚書…」
「危ないな、気をつけろ」
「すみません!すみません!」
秀麗は平謝りしている。
「折れてしまったみたいですね」
「すぐに燕青に修理させよう」
燕青は梯子が折れかかっているのに気が付いていたのか、大工道具を持って現れて、すぐに確認し始めた。
「柚梨…高天凱と碧遜史が倒れた」
「な…ええ?あのお二方まで?」
一気に困った表情になった景侍郎を見た燕青が口を開く。
「秀、これで施政官、この二人だけになってしまったな」
「あ…あの、私たち、頑張りますから!一生懸命お手伝いしますから!ね、天寿、燕青?」
「ああ、まあできることなら」
とりあえず、頷いておく。
「…そうか。では燕青、天寿」
「「はい」」
「お前たちを今から臨時の戸部施政官に加える。高天凱と碧遜史の後を引き継げ!任命書は適当に作っておく。即刻取り掛かれ」
「げ」
「う、そ…」
尚書が燕青の近くに寄って告げる
「お前ならできるだろう、浪 燕青」
「ーわかりましたよ、でも後で後悔しても知りませんよ」
「天寿もな」
「…かしこまりました」
ぽん、と頭に手を置かれる。
「構わないな、柚梨」
「ええ」
(黎深叔父様、なんだかよくわからないうちに、戸部施政官になってしまいました…)
朝のお茶会に行かないと、吏部の仕事がたまる…
四半刻だけ時間をもらうように後でおねがいしよう、と思って、机に向かった。