白虹は黎明にきらめく−1
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数日後、鳳珠のところに早馬で文が届いた。
”紅男の姪の監察御史が来て話は聞いた。悠舜は大丈夫か?”
「文仲…」
「姜州牧がどうかされました?」
柚梨が鳳珠に尋ねる。
「いや…大したことではない。秀麗が来た、ということが知らされただけだ」
「なんで紅尚書に送らなかったんでしょうね?」
「さぁ…あいつも思うところがあるのだろう」
全くもって完全に仕事を放棄した吏部尚書…藍州にも話が回っているのだろうか。
「姜州牧は鳳珠様と同期でしたよね?お会いする機会はあるかしら?」
「幽霊みたいなやつだぞ?」
「幽霊??」
不思議そうな顔をした春麗に、”悪夢の国試”の”幽霊退治”について語る。
春麗はあっけに取られた後、大笑いし、笑いすぎて涙を流した。
「柚梨様、前におっしゃってましたけど、鳳珠様と一緒に州試受かってたら、こんな会試だったんですよ…」
「いやほんと、仮に州試に受かっていても、ここで落ちてたかもしれませんね。巻き込まれなくてよかったと今日ほど思ったことはないです」
柚梨も泣きながら笑っている。
「うるさい」
鳳珠は不機嫌に一言言って、返事を書くために筆をとった。
「そういや、春麗のことを伝えていなかったな」
とサラサラと書いていく。
これを読んだ時のあいつの顔を見てみたい、と思いながら