藍より深い碧の大地−2
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しばらくして、吏部尚書補佐の仕事…と言う名の吏部でのお茶の日
「やめろと言っても春麗のことだから茶州の様子は見ているんだろうが…」
「はい…でも、かなり頻度は減りました…鳳珠様にも止められてしまったし、鳳珠様からは何も話していないみたいなのですが、止められる様子を見ていた柚梨様からも、見ようとすると”何をしているのか分かりませんが、その顔をしたときの春麗ちゃんはよくないのでやめてください”って見破られるようになってしまって…」
「ふっ、その言い方は柚梨らしいな。影によると、疫病の方は大方うまく片付きそうだ。あとは邪仙教、だな…」
「影月さんが捉えられているんです。秀麗には燕青殿がついていますし、静蘭も追いついたみたいですし、龍蓮さんも向かっているので大丈夫だと思いますが…何もできないし、心配で…」
お茶を飲みながらため息をつく
「秀麗は命を賭けているのに、わたくしは貴陽で叔父様や鳳珠様に守っていただいてのんびりしていて…心苦しいですわ」
春麗は誰にもいえなかった思いをぽつりとこぼした
黎深はそれについては何も答えない
少しの沈黙の後、春麗が続けた。
「秀麗はこの件が落ち着いたら‥」
「おそらく、反対派が引き摺り下ろすために動くだろうな。茶家の騒動の時は確実に悠舜や浪燕青の活躍が大きかったが、今回は秀麗と杜影月だ。特に秀麗が気に入らない奴らはすぐ動くだろう」
「そう、ですよね…わたくしも念の為、気をつけるようにしますわ。あ、王の補佐と羽林軍指南は春でやめます。悠舜様を主上が呼び戻すと思いますので、それを後押しをしておきます。羽林軍指南は兵学講義は一通り終わったので、必要時、と言うことですでに両将軍に申し入れをしてお話がついていますわ」
「そうか…代わりに別の仕事が入る」
「えっ?」
黎深のお茶を足していた春麗の手が止まる
「まだ話をしている段階だがな。決まったら報告する」
「…分かりました」
(別の仕事って何かしら?
吏部はともかく、戸部の仕事だってまだ一人前にできていないのに…)
不安そうな表情をしている様子を見て
「それと…お前の結婚の日取りが決まった。兄上に鳳珠から正式に日取りについて話があったようだ。あとで府庫に行って、聞いてこい」
「はい、分かりました…」