ぼやき

よく作品を読んでいた作家の訃報を知った。

2025/11/12 19:10
読書
びっくりした。
ほとんどミステリに手を出してこなかった私だけども、一番読んだミステリ作家は間違いなく西澤保彦。というか、最も著作を読んだ作家もこの人かもしれない。日本の平均寿命と比べるとまだお若いのに、最近お亡くなりになったと知り、びっくり。
今年に入ってから小説も漫画もほぼ読まず、さらに読書欲も順調に減退し、もしかしたら今後読書の習慣が戻ってくるかどうかも怪しい状況の私だけども、本屋へ行く元気あるのならば、未所持の西澤作品を買えるだけ買った方がいいのかな、とも思っている。ハマるきっかけになった「依存」は図書館で借りて読んだから、手元にないんだよね。


私が一番最初に西澤保彦の名を見たのは、新井素子のエッセイ「素子の読書あらかると」だった。私は少女小説を少しは読んできたのだけれども、新井素子が活躍していた時期をリアルタイムでは知らない。たぶん、新井素子のデビュー作品がコバルト文庫から新装版で出て間もなく、このエッセイを手に取ったような気がする。
ただ、このエッセイを読んでから、実際に西澤作品を読んだのは何年も後だった。たしか「なつこ、孤島に囚われ。」か「依存」のどちらかをたまたま読んで、「あれ、この作家の名前見たことあるぞ」と気づいたんだよね。それから「七回死んだ男」や「タック&タカチシリーズ」などに手を出していった。出会ったのがちょうど就活のことを考えないといけない時期だったから、逃避のために余計にハマったのだと思う。

西澤作品の特徴のひとつは、「七回死んだ男」や「人格転移の殺人」のように、SF設定を盛り込みながらも、ガチガチの論理を展開することでしっかりとミステリとして成立していたところ。その他にもしっかり普通のミステリも書いてますよ。
ただ、人間関係とか登場人物の考え方が、わりと同じようなものを何度も書くタイプの作家さんだったかな。私は文体のリズムとミステリのトリックが好きで読んでたけども、個人の好きなシチュを何度も繰り返し書くタイプの方だった気はするので、そこで好みは分かれるかもしれない。
それでも、「七回死んだ男」の衝撃はすごかったんだろうな。あれ、すごいもんな。

さて残念なのが、未完のシリーズが沢山あることか。
私が一番追いかけることができていた「タック&タカチ」シリーズは、「悪魔を憐れむ」が最後なのかな?
読みたかったのに絶版になっていて、図書館で借りたのを含めて5作しか読めてない「チヨーモンイン(超能力問題開発研究委員会)」シリーズもある。まじ、これは揃えたかった。90年代から書かれたシリーズだから、携帯電話とかそのへんの事情が全然時代に合わなくなってしまってるけども、本当にこれは全部読みたかったんだ。
この二つが有名で、最近だと「腕貫探偵」シリーズも売れていたみたい。私は未読含めて6作持ってる。あと2、3作は出てるみたいね。
「さようならは明日の約束」も面白いなあと思いながら読んだ記憶があるけど、あれもシリーズになっていたのかあ……。

人にオススメするとしたら(もう、いろんなものが記憶の彼方だけど)、「七回死んだ男」はやはり外せないし、「人格転移の殺人」「瞬間移動死体」も面白かった。
あと「麦秋の家の冒険」も良かった。この本、お酒好きの人なら特にたまらないのだろうけど、お酒飲まない私にとっても、とても楽しい雰囲気を感じとれた。
他に確実に人を選ぶけども私が好きなのは、「彼女が死んだ夜」と「依存」。ただ暗いし、どちらか忘れましたが、後味悪いんですよね。

西澤ファンが運営するファンサイトがありまして、そこには掲示板も併設されていて、作家本人もよく書き込みをしてたんですよね。そこでたしか、10年程前に奥様がお亡くなりになられたことをご自分で書いてらしたな。その時、かなりの年の差婚だと知って、一人でパソコンの前で驚いていたなあ。
記憶違いでなければ奥様もガンで亡くなってたような。そして、ファンサイトはないけども掲示板はまだ稼働しているようで。作家さん最後の書き込みから一ヶ月もしないうちにお亡くなりになるとか……闘病しながら書いてらしたのか。


そういえば2、3年前に、酒見賢一という作家さんが亡くなったニュースを見て驚いたな。この人の著作は2冊しか読んだことないけども(「陋巷に在り」というシリーズを読みたいけど、たぶん読めないままだろう)、私が憧れていた日本ファンタジーノベル大賞の第一回受賞者で、ある意味その後のファンタジーノベル大賞の方向性を決定付けた怪作「後宮小説」の生みの親。でも、59歳くらいでお亡くなりになった。
作家や漫画家さんって、長生きする人もいるけども、50代や60代で亡くなる方も多いよね……。


せっかくなので、所持してる西澤作品をカウントしてみました。
読了済みが、文庫本35冊、単行本2冊。
積み本は文庫本3冊。
図書館から借りた分を含めたら40冊は読んでるのは確定。やはり、一番著作を読んだ作家さんですね。
けっこうなスピードで新作を出してた作家さんだと思うんです。おおよそ年に2、3作品は刊行してたイメージがあります。
でもその著作の多さに比して、めっちゃ知名度高いわけではなかったなあ。癖あるかも知れんが、面白いんだけどなあ。
お悔やみ申し上げます。夢中になった作品の生みの親である作家さんや漫画家さんが亡くなるのって、やっぱりびっくりしますよね。

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