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とある古文書より

かつてこの惑星には二つの世界が存在した。
地上に君臨する“人間界”
広大な空に広がる“天界”
神から生まれた人間と星から生まれた天人。
互いが互いを支え合い、
平和な時間を築き上げたという。
しかし数百年前。その関係は突如崩壊した。
「星の欠片に願いをかけると実現する」
些細なおまじない。
そのはずが、熱心な研究により
事実と判明した。
一部の欲にまみれた人間は星を我が物にしようと
星座を祭る神殿から星の欠片を盗み、
その身に取り込んだ。
それでも欲望は止まらない。
願いにより空を飛ぶ術を得た人間は
天界の各地を襲撃し、和解を受け入れる事無く
多くの死者を出した。

それからだ。
天人は人間と関わる事を止め、
子供たちが興味を持たぬよう
文献を全て焼き払った。
残された12の神殿にはそれぞれ守護者をつけ
星座から加護を受けとる代わりに
未だに襲い来る“狩人”達から
星と民を守るよう彼らに指示を下した。
「あの惨劇を繰り返してはいけない。
そのためには奴等に対して容赦など必要ない。」
彼らを束ねる『スターチェスター』は語った。
「感情を消そう。そうすれば情が移ることもない。躊躇いは後に大きな傷となる。」
守護者達は証である宝玉に“呪い”をかけられ
感情を失った。

そして現在。彼らの役割は受け継がれ
時には新たな歴史を刻んできた。
星座の祝福を受け、主人から呪いを受けた12人の
天人は敬意と畏怖の念を込めてこう呼ばれる。
“星守り”と。

アルトゥース著 「星空文明史」より引用
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