ふしぎロマンス17~惑わされないで~
夢小説設定
この小説の夢小説設定ふしぎ遊戯の原作に沿って進むお話。
オリジナル要素も多いです。
七星士よりも上の大人ヒロイン。
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目を開ければ目の前にキラキラの金髪が見えた。
「…………またなの?」
「起きたか。よほど私の気に敏感のようだ」
「もう!ほんとやめて!してないでしょうね!?」
手で心宿の体を押し退かす。ああ、もう。これじゃ前と同じじゃない。
「……尾宿……尾宿はどこ!?」
「外で律儀に待っているぞ。懐かれたものだな」
「…………」
その言葉の真意を求めて寝台から起き上がった。でもすぐに腕を引かれて、引き倒される。
「っ……!」
バフンと寝具に倒れ込むと、もう遠慮なしに上に跨ってきた。
「ちょっと!」
反論のためにキツく睨みつけた。心宿には大して効き目はなく、不敵に笑われた。
今の心宿からはいつもの威圧感はさほど感じられない。至って普通な美形……普通な美形ってなによ。
そうだ。いつものゴテゴテで硬そうな鎧を身にまとってないんだ。なんでこんなラフな格好……。
「……鎧……なんで着てないの……」
「ふ……私とていつでも戦闘態勢に入っているわけではない」
「なら……」
「今から客人を丁重にもてなさねばならん。これを、求めて、な」
「客……人……」
そう言いながら心宿は胸元にキラキラと輝く豪華な首飾りを見せてくる。
それは……神座宝ではないのか!
思わず手を伸ばせばその手はすかさず握り潰され寝具に押し付けられる。
「あ、あんた最低!!そうまでして陥れたいわけ!?」
「ほう。自らの貞操を案じるわけではなく、まるで誰かがここに来るのかわかっている口ぶりだな」
「っ……」
「薄々そうではないかと思ってはいたが……お前には先詠みの力があるのか」
……ちょっと違う。力とかじゃなくて、ただ本を読んで知っているだけ。
「我々の先のこともわかるのか」
「言っとくけど、あなた達に明るい未来はないわよ」
「…………」
この先のことを思い出す。
心宿……彼は……彼にも本当の名があったはずだ。
あ……あ、なんだっけ。
もう少しで思い出せそう。あ……そう、そうだ。
「……アユル……?」
「…………貴様」
「当たった?」
見開かれた鋭い眼光。
臆するな。逃げるな。負けるな。この瞳にも……悲しい過去がある。この人もただの人間……。
「あなたが、無理強いするの?」
「黙れ」
「される痛みがわかるのに……?」
「黙れと言っている!」
「っ……!」
また触れてもいないのに頬に痛み。
ほんっと……自分の手では叩かないあたりが……いけ好かない。
「お前の黄龍としての能力……試させてもらおう」
そう言いながらさらに顔を近づけてくる。
もう逃げ場がない。上に這い上がって抜け出すしか……。
「どこへ行く」
心宿は這い上がろうとする私の腰を掴む。身をよじっても抜け出すことはできない。
「ま、待って……!力を見せるにはあなた、怪我をしなきゃならないわよ!?」
「何も能力を知るのにそれだけではあるまい」
「それだけよ!!他に見せるやり方は知らないわ」
「ふ……教えてやろう。交わればいい」
「え……?」
冗談でしょ……?からかってるんでしょ?
でもその目が本気だと物語っていて、顔が引き攣る。
「……う、うそでしょ。そんなんでわかるわけ……私、巫女じゃない!」
「知っている」
「私を抱いたって意味無いから!もう経験くらいあるんだから!」
「ほう……やることはやっているわけか。朱雀七星も手が早いな」
「……………いやいやいや!違うから!!」
会話が……成り立たない……!
起き上がろうにも心宿が邪魔で起き上がれない。体すら、ひねることが出来ない。
「こんな……こんなの嫌よ!」
「私とて意に反する。だが、同意の上ならば問題ないだろう」
「……同意!?しないわよ!?」
「そんなことを言ってられる場合か?」
心宿が腕を曲げて顔を近づけてくる。縮こまったところでもう逃げ場もなく、意味もないのに、ぎゅっと体に力を入れた。
「朱雀の巫女がこちらに向かっている。お前が嫌というなら、私は朱雀の巫女の所へ行くだけだが?」
「なっ……」
なーかーごー!!!
なんてことを言いのけるんだ!
脅迫!?今度は脅迫なの!?
「嫌なことはせん。ただあるのは快楽のみだ」
「っ……」
唇が落とされる。
これのどこが快楽だ。ガッチリ口を閉じてやる。
開けるものか!
「んっ……むむっ……」
「…………」
執拗に唇を舌でなぞってくる。こんなことで、くじけるものか。
「むっ……んん……」
でも、心宿の手が……服の隙間から中に侵入してくる。
「む!?」
いやいや、えー!?
や、やめてよ。服を肌蹴させないで!
いやだって、ホントに……!
ちょ、どこ触って……!
「ん、ぁっ……ッ……!!」
まずい、と思った時にはスルリと押し入ってくる舌。必死に抵抗しようにも舌を絡め取られる。
「ふぁ……っ……はっ……ぁ」
ダメだ。このままじゃダメだ。応えちゃダメだ。
なのに……この感覚は何?それ以上に……痺れてくるのはなぜ?
「ッ……」
「ここがいいのか……?」
「ちがっ……触らないでっ」
肌蹴た所から胸を揉みしだかれる。
ほんと、有り得ない。躊躇いもなく刺激を与えてくる。
「……肌が吸い付いてくるようだな」
「な、に……言って……」
「これで交わったのなら、巨大な力が手に入りそうだ」
……入らないよ!
そんなオプションないから……!
「いや……だってばぁ……!」
心宿の顔が首筋に埋まる。金の髪が思いのほかサラサラで腹立たしい。
チリ……
数回、わずかな痛み。何をされているのかなんてすぐにわかった……。