ふしぎロマンス2~夢と出会い~
夢小説設定
この小説の夢小説設定ふしぎ遊戯の原作に沿って進むお話。
オリジナル要素も多いです。
七星士よりも上の大人ヒロイン。
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まただ、と思うのに時間はかからなかった。
また、7つの光。
今日は消えないで欲しい。
なのに、やはり4つの光が消える。
どうしたらいい……?
どうしたらその光を救える?
こんなにも苦しいのに……
なにもできないの……?
涙が止まらない。
目の前にいる女の子も泣いている。
泣かないで……
あなたが泣くと、
私も悲しいの
「奏多!!起きるのだ!!」
「っ…………」
目を開けると、やっぱり井宿の顔があった。
また……昨日と同じ夢……。
「……夢見が悪いのだ……?」
額に手をあてようにも、今日はその手が小刻みに震える。
あの夢の中は……とても苦しい。
願わくば見たくない光景だ。
「ごめん……まだ外、暗いのに……起こしちゃった」
「オイラのことはいいのだ」
そっと背中をさすってくれる。
その手はとても、ほっとした。
でも……
どうして見る?
私の潜在意識にあるのだろうか。
七星士を護りたい、と。
翌日、井宿は休み休み歩いてくれた。
本当は宿で休んでいるといいと言ってくれたけれど、1人になりたくなくてついて行った。
井宿のお守りはやっぱり好評で、すぐに手持ちの札はなくなった。
今夜も同じように床(とこ)につく。
それなのに……
目を瞑ることに躊躇いがあった。
「眠れないのだ?」
横の布団を見ると、もう眠ってるだろうと思っていた井宿と目が合った。
「井宿こそ……寝てなかったの?」
「こう2日とも、うなされている所を目の当たりにしては、今夜もではと気になるのだ」
「ごめん」
自分でもどうしていいかわからなくて、井宿と反対側に体を向ける。
「大丈夫よ。今日は違う夢見るから」
「…………」
「井宿も早く寝てね」
そのまま目を閉じる。
でも……
次の言葉にまた目を開けることになった。
「……もう泣かないで欲しいのだ」
………え?
泣かないで欲しい?
「いつ……私、泣いてないけど」
「昨日もその前も……眠りながら泣いてるのだ」
「…………」
「気づいてなかったのだ?」
……はい?
「まっさかー。夢見ながら泣くって……」
でも確かに夢の中では泣いていた。
泣くつもりは無いのに、苦しくて……
それが現実でも泣いていた……?
…………はずかしっ!
「も、もう泣かないよ!」
「…………」
「やだな。子供みたい。大丈夫だから、もう寝るねっ」
井宿は納得いっていないようだった。
でももうこれ以上は小っ恥ずかしくて堪らない。
無理やり眠りについた。
だけど……
やっぱり見てしまう。
そして……
やっぱり涙が頬を伝う。
どれだけ手で拭っても、止まることを知らなかった。