桜の思い出
memo
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その時、熱い舌で目尻から流れた涙をペロリと舐められ両手首から手が離れる感覚を覚えた。
目を開けて見てみるとニヤけた笑みを浮かべ親指で口の端を拭いている捲簾の姿がある。
「ご馳走さん」
思わず雪梅は顔をりんごの如く真赤にし腰を抜かして動く事が出来なくなってしまった。
「逃げねぇなら喰っちまうぜ?お姫さんよ」
表情は笑っているがその紫の瞳からは飢えた獣のような何かを感じる。
何とか逃げようとするものの、先程腰が抜けてしまった為立つことが出来ない。
その様子を見て捲簾はクスクスと耐えながらも笑い声を漏らしていた。
「か、からかわないでください!」
「いやぁわりィわりィ、ついおもしれぇ反応だったもんで…」
悪びれのなさそうな声で謝るが彼女はまだ怒ったままである。
式典場では上層部の者達がざわめき、捲簾のよからぬ事やら何やらを話していた。
「あの野郎どこ行きやがった…!」
「雪梅様を連れ去るとは…やましい事をするに違いない」
「奴ならしかねん。なんせ前に上官の妻を寝とったらしいからな」
「騒がしいですね…」
後ろから怒りを含んだ低い声が聞こえたので振り返ると天蓬の姿があった。
「天蓬元帥…!」
「うちの捲簾がどうかしましたか?」
「い、いえ…なんでもありません…」
敵を捕らえた爬虫類の如く睨みつけている天蓬の目に上層部の人間三人は脚がすくみそうな程怯え、去っていく天蓬の背中を見つめ動けなくなった。
「やれやれ、何時もあの人は事を荒立てるんですから…」
天蓬は上層部の人間を睨みつつ、捲簾の部屋へと向かう。
「捲簾、入りますよ」
ドア越しに天蓬の声が聞こえた瞬間雪梅は逃げようとするが、捲簾に腕を掴まれてしまった。
「大丈夫、天蓬はお前に害なんてない奴さ…おう、天蓬…入っていいぜ」
目を開けて見てみるとニヤけた笑みを浮かべ親指で口の端を拭いている捲簾の姿がある。
「ご馳走さん」
思わず雪梅は顔をりんごの如く真赤にし腰を抜かして動く事が出来なくなってしまった。
「逃げねぇなら喰っちまうぜ?お姫さんよ」
表情は笑っているがその紫の瞳からは飢えた獣のような何かを感じる。
何とか逃げようとするものの、先程腰が抜けてしまった為立つことが出来ない。
その様子を見て捲簾はクスクスと耐えながらも笑い声を漏らしていた。
「か、からかわないでください!」
「いやぁわりィわりィ、ついおもしれぇ反応だったもんで…」
悪びれのなさそうな声で謝るが彼女はまだ怒ったままである。
式典場では上層部の者達がざわめき、捲簾のよからぬ事やら何やらを話していた。
「あの野郎どこ行きやがった…!」
「雪梅様を連れ去るとは…やましい事をするに違いない」
「奴ならしかねん。なんせ前に上官の妻を寝とったらしいからな」
「騒がしいですね…」
後ろから怒りを含んだ低い声が聞こえたので振り返ると天蓬の姿があった。
「天蓬元帥…!」
「うちの捲簾がどうかしましたか?」
「い、いえ…なんでもありません…」
敵を捕らえた爬虫類の如く睨みつけている天蓬の目に上層部の人間三人は脚がすくみそうな程怯え、去っていく天蓬の背中を見つめ動けなくなった。
「やれやれ、何時もあの人は事を荒立てるんですから…」
天蓬は上層部の人間を睨みつつ、捲簾の部屋へと向かう。
「捲簾、入りますよ」
ドア越しに天蓬の声が聞こえた瞬間雪梅は逃げようとするが、捲簾に腕を掴まれてしまった。
「大丈夫、天蓬はお前に害なんてない奴さ…おう、天蓬…入っていいぜ」