【五条 悟】紫煙
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しばらく考えて見たものの妙案は浮かばず
伏黒 虎杖 釘崎が現れる
「ミョウジさん。」
しっかりこちらを見据える伏黒の瞳に
随分
吸いかけのタバコを携帯灰皿に押し込む
乾き始めた髪を再度かきあげながら伏黒に近付く
「恵くんには知る権利は元々あったんだ。」
伏黒の前でしゃがみ頭を垂れる
「ミョウジさん!?」
「黒兎家は御三家にお仕えする暗殺を生業とした家系でございます。
改めまして私はその14代目当主 黒兎ミョウジと申します。恵様 以後お見知り置きを。」
事実に衝撃を受けたのか誰も声を発しない
頭を垂れたままのミョウジを不憫に思ったのかただそのやり取りをみていた五条が命を発する
「ミョウジ、もういいよ。」
五条の言葉に 頭を上げ立ち上がり
釘崎 伏黒 虎杖の苦虫を噛み潰したような顔が視界に捉えられる
「どうか気に病まないでくださいませ。
そしてこの事は他言無用でお願い致します。」
あとは担任である五条に任せようと3人に背を向けて五条に「あとは任せます」と耳打ちして
一足先に家に帰ることにした
ミョウジが居なくなってからようやく伏黒が口を開いた
「五条先生は知ってたんですよね。」
「そりゃね。」
辞めさせる事は出来ないのかと口に出そうとした伏黒に
「それは僕でも無理だよ。
あの子は生まれてからずっとそんな家系で育った。
担任もった時から五条家の権限つかって色々してきたつもり。
でも未だにどうもしてあげられないどころか…」
ヘラヘラと話していた五条が憂うように夜空を仰ぐ
「僕のせいで同級生に手をかけなきゃいけなくなった。」
ただ3人は口を挟まずに五条が語る学生時代のミョウジの話を聞いた
ーーー
五条が教師となった当初の生徒は4人
そのうち1人はもちろんミョウジである。
ミョウジは どこか線引きをしてどの人間とも距離を置いていた
それは2年に上がってもそうだった
そんなミョウジを他の生徒も嫌ったりしてはいなかった
むしろ 実力のあるミョウジに憧れ
己の実力をあげようとやる気になっていた。
担任となる前から ミョウジの事は頭の片隅には記憶していた
そういう家系があると
そして学校に通うのは
だから学生であることを少しでも楽しんで欲しかった
生徒の仲を深めるためできる限り4人で任務に当たらせた
実際 4人全員での実践ではミョウジは独断先行することも無くしっかり周りの能力を活かして挑める協調性はある事をみせた
ーーある日の座学
「せんせー、ミョウジくんはー?」
暗めの茶髪のポニーテールを揺らして挙手する 藤田 結希奈
「昨日から帰ってねぇよな、アイツ。」
その隣で机に頬杖をつく金の短髪から無数のピアスが耳についた 川上 龍也
「んー、座学には間に合うように帰るよう伝えてたんだけどな〜。」
「まさかピンチとか!?」
机から立ち上がって目を輝かせる くせ毛が跳ねる 三上 博樹
「いやぁ、ミョウジくんに限ってそれは無いでしょ…」
「そうそう想像つかねぇじゃん…」
「…そ、だけどさー。」
「あー、ミョウジくんに稽古つけてもらいたいな〜」
「結希奈ほんとミョウジ好きだよな〜」
「だってかっこいいじゃん!」
「まぁ、男の俺でもかっこいいと思うわ。」
「ずるいよなー。
顔も良くて 実力もあるとかさ。」
「僕のことかな!?」
「あーはいはい。
せんせーもかっこいいよー。ミョウジくんの次にね。」
「え、僕、ミョウジより下なの!?」
「下でしょ。」
「下だな。」
「同列…いや、下かも。」
その日は結局 ミョウジは無断欠席し
連絡も全くつかないため 五条も珍しく不安を感じていた
「伊地知…連絡ついた?」
「いえ、すみません。
まだ発見できてません。」
「はぁ…大事な生徒が行方不明なのに任務とかほんと有り得ないよね。」
後部座席でふんぞり返りながら
文句ばかり言う五条に 伊地知も気が気では無かった
事が起きたのは その2日後だった
続→