【五条 悟】紫煙
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明らかに 虎杖 釘崎に伝えた場所とは違う方へと歩き出す五条
はしゃぐ2人に哀れみの目を向けて
こういう奴だと知っておいた方がいいと思いあえて何も言わずに最後尾を歩く
もちろん 到着した場所は 六本木などではなく
嫌な空気を纏う廃ビル
てっきり 1年3人放り込むのかと思えば
伏黒は先日 大怪我を負ったそうで見学だそうだ
廃ビルを見つめながらポケットをまさぐり タバコとライターを取り出すと 2人から離れようと背を向けると呼び止められる
「ミョウジさん 俺、別に気にしませんよ。」
「そうそう 僕も気にしないし。」
「俺が気にするんだよ。
学生がヤニの臭いなんか纏うもんじゃない。」
「あれ?僕は気にしてくれないの?」
「アンタは無下限あるだろ。」
「はは、まーね。」
「でも、少しタバコの臭いしてますよね。」
「え?マジ?」
2人の会話を後ろ手に聞きながら風下へ向かう
電柱に背を預けて 煙を空に吐き出す
物思いにふけりながら フィルターギリギリまで吸いきったタバコを消して 携帯灰皿に吸殻を入れて2人の元に戻る
「おかえり。」
こちらを見てニィっと笑う五条に短く返事をして伏黒の隣に立つ
「ミョウジこっちおいでよ〜」
「結構です。」
「つれないねぇ。」
強くなった気配に3人同時に 廃ビルの方に目を移す
「恵、待った。」
動き出そうとした伏黒に静止をかける
窓から飛び出してきた呪霊は内部から破裂するように消え去る
「うん。ちゃんとイカれてた。」
その後 小学生位の男の子を連れて出てきた2人に 労いの言葉をかけて
男の子を家に連れ返す為に五条が離れ 学生3人とその場に取り残される
「ねー、ミョウジさん。
五条先生って昔っからあーなの?」
「ん?
あー、だいたいあんな感じだったよ。
高専時代は違う意味で嫌な奴だったけどね。」
「え?先生の学生時代の話とかちょー聞きたい!」
「恵に聞けばいい。」
「え?なに?伏黒も知ってんの?」
「まぁな。」
「私は興味無いわね。
でも、ミョウジさんの話なら聞きたいかも!」
釘崎がそう言い終わらないうちに スマホが着信を知らせる
取り出して発信者を確認して 席を外す
通話が終了し 3人に伝言を頼む
「悪いけど 急用が入ったから帰ったって伝えてくれる?」
「任務ですか?」
「まぁね。」
「おっけー、了解!」
「えー、残念。」
「分かりました、五条先生にはちゃんと伝えておきます。
気を付けて。」
「あぁ。よろしく。」
軽く手を振って3人と別れてから 再度スマホを取り出して 通話履歴から発信する
「おつかれ、俺だけど仕事内容と落合場所」
『そう急かないで下さいよ。
こっちもさっき連絡来たばっかなんすから。
お偉方ってのは ほんと人使い荒いっすね〜。』
「俺に言ってるのか?」
『まっさか〜。
ご当主さまにそんな事思う訳ないじゃないっすか。
とりあえずミョウジさま 今どこに居るんです?
お迎えに行きますよ。』
現在地を教え車内で急作ろいの対して役に立たない資料を見ながらタバコを吹かす
「居所は掴めてるんだな?」
「えーえー。
僕にかかればそれくらい朝飯前ですよ。」
「そうか。」
「自分の手が汚れないからって次から次に押し付けて来ますね。」
「そんなもんだろ。」
「嫌になったりしないんですか?」
「考えたことも無いな。」
「高額報酬とはいえ あまり駆り出されたくないんですけどね〜。
急な案件で回収するの僕でしょ〜。
あー、ヤダヤダ。」
「それが普通の感覚なんじゃないか。」
「今回も綺麗な状態でお願いしますよ〜。
スプラッタもんは僕無理なんで!」
「それはフリか?」
「いやいや!状態抜きで!
って言っても今回は無理っすよね。
わざわざ胴体と頭切り離せ、ましてやその頭持ってこいとか…」
ハンドルを握りながら体を震わせる
「辞めたければ辞めりゃいいだろ。
お前はこちら側じゃなくても生きていけるんだから。」
「そうっすけど。
僕はもっと見たいんですよ。
ミョウジさまの華麗な
「見せもんじゃない。」
「いやぁ 誰が見ても見惚れますって!
圧倒的な手際の良さに身のこなし どの瞬間を切り取っても芸術的な絵になる。」
「お前も毒され始めたな。」
「そうかもしれないっすね!
僕はミョウジさまの為なら 一生お供しますよ!」
そんな事を話していたら 標的の居る場所へとたどり着き
1人になるタイミングまでその時を待ち続けた
大した得物を持ってきて居なかったので
用意させたサバイバルナイフで首を刎ね
呆気なく任務は完了した
遺体を慎重に運びこみ高専の麓まで送ってもらい報告と処理を任せ解散する
夜を迎えてくれていてよかったとつくづく思う
元々人通りなんてほとんど無いが 夜を迎えたおかげで一層静けさだけが辺りに漂っている
返り血を浴びた姿を見られる事も無いだろうと悠長にタバコを咥えながら 山道を登る
続→