【七海 健人】起承転結《完》
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翌日には歩き回れるくらい回復して
家入と五条にお礼を言いに行った
「家入ちゃんいつもごめんね〜。」
「先輩 私が居なかったら死んでますよ〜」
「そうだよね〜。ほんといつもありがと!
五条くんもありがとね。」
「別に お前術師向いてねぇんだから辞退しろよ。」
「夜蛾先生のあんな顔見ちゃうとね〜
断れなかったんだよね。
2人ともありがと」
座っている2人の頭をわしゃわしゃと撫でる
「ちょっ、やめろよ!」「ちょ…」
家入 五条の髪をボサボサにして満足すると
逃げるようにその場を後にする
「あはははっ
ボサボサっ!またねー。」
「おいこら!」
「ふっ、五条 髪ヤバいな」
同じくボサボサになっている家入がニヤつきながら挑発する
「チッ
はぁ?お前もひっでぇ頭してんぞ!」
廊下まで響く 2人の笑い声に満足して歩き出す
「ナマエ先輩。」
真横の階段から声をかけてきたのは包帯の外した七海で
「どうしたの?
あ、怪我もう大丈夫なんだ?」
「はい。お陰様で。
先輩ももういいんですか?」
「ん?あーうん!大丈夫!」
元気だよとガッツポーズをとって笑う
少し沈んだ七海の表情をみて
「七海くん!ジュース買いに行こ〜!奢ってあげるから!」
「え?」
ポカーンと立ちすくむ七海に大きく手招きする
「ほら〜七海くん!
ここは先輩に着いてくる!」
「あ、はい。」
足を動かし出した七海に満足して
くるりと方向転換して一足先に自販機へ向かう
宣言通り七海にジュースを奢って
ベンチに座る
「いただきます。」
「どうぞ〜。」
「あの、先輩。」
「なに?」
「先輩は卒業したらどうするんですか?」
「ん?進路?
私は高専内でお仕事もらう予定だよ。」
「術師にはならないんですか?」
「あー!うん。
私向いてないからね!」
無言になって俯く七海の顔を覗き込む
「なんですか…」
「いやー、深刻そうな顔してるなぁーって!」
口を噤んだままの七海から目線を外の景色に移す
「まぁ色々あるよね。
とくにここじゃ。」
口を開かない七海に自分の事を語り始める
「私にも居たんだよ。同級生。も2人ね!
今頃3人で もうすぐ卒業だねとかしんみりしたりしてたのかな?とか考えたりもするよ〜。」
「なんでそんな話を…」
「あれ?気になってるのって私が明るい理由じゃないの?」
「…そう、ですけど。」
「当たった!あはは
私がね殺しちゃったんだ2人とも!」
「え?」
「私の体質はまだよく分かってないんだ。
だからね 私は卒業しても高専から出れないんだ。任務じゃないと外にも出れないしね。
私が危険人物だから。
ここは地獄みたいな場所だよ。
昨日までいた人が当たり前かのように居なくなる。
こっちは高校生だってのに酷だよね〜。
だから今 ここにいる人には笑っていて欲しい。苦しいことばかりじゃなかったって思い出せるように 笑って欲しいの!」
「…。」
こちらを悲しい目で見つめる七海に
笑って頭をわしゃわしゃと撫で回してやる
「なにするんですか!やめてくださいよ!」
「私は笑って欲しいの〜」
七海の乱れた髪をみて笑って
「急には無理で当たり前なの
だから笑顔足りなくなったら会いに来てくれてもいいんだよー?
私基本 高専にいるし!」
立ち上がって ゴミ箱に空き缶を投げ入れる
「よし!
じゃ、またね七海くん!」
続→