【五条 悟】紫煙
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
朝食を終えて身支度を済ませて
渋々 五条同伴で任務先へ向かう
「んー。
朝の澄んだ空気が美味しいね。
さ、サクッと終わらせちゃおうね!」
今は人も踏み入らない山奥にある
足場の良さげなところに下ろされ
五条は暢気に深呼吸をしながらストレッチを始めている
「はぁ。
移動楽だけど 1日一緒とか死ねるな…」
五条に聞こえないように愚痴をこぼして
念の為 帳を降ろす
「さて、食後の運動と行こうか。」
「吹き飛ばすのナシですよ。
あくまで俺に来てる依頼なんですから。」
「えー、吹き飛ばしちゃえば早いじゃん!」
後ろを振り返ってキッと睨みつければ
冗談 冗談とおどけてみせる
「さすがに足場悪いね〜。
ミョウジ、気を付けてよ?」
「誰に言ってるんですか。」
今にも朽ち果てそうな祠の戸を開く
辺りに漏れ出していた元凶が姿を現す
完全に姿を現したところで既に張り巡らせていた呪糸で絡め身動きを封じる
「んー。お見事!」
生い茂る木々の合間に捉えられた怨霊と化した者に目掛けて
五条が攻撃を放つ
「術式反転 赫」
「おいっ!」
怨霊と化したそれに当たって辺りの物を巻き上げ爆風が吹き荒れる
使っていた糸を全て絶って辺りの木々に巻き付け風圧に耐えていると ふと後ろ側からの風がやんで
「もう大丈夫。僕が居るから、ね。」
体を抱きとめられれば
吹き荒れる風が嘘のように無くなる
「いや、お前のせいなんだよ。」
「1件目終了!さー!張り切って次行こうね!
で、どこだっけ?」
聞こえないふりで次の任務先へ向かうため
祠から離れた場所へ転移する
文句を言おうと口を開けば
そのままひょいと姫抱きされ
確かあそこだったよねと聞く耳持たず転移を繰り返し
片付ける予定だった任務先のひとつに到着する
「合ってる?」
「合ってます。けど…
とりあえず下ろせや。」
「えー、そうだなぁ。
可愛くお願いされたら下ろしてもいいかな。」
抜け出そうと抵抗するものの瞬時に無下限を発動してくるので全く当たらない
「下ろせ。このバカ!」
何も言い返さずスっと顔を寄せてくる
「今度はなに。」
目に近い右頬を五条の舌が這う
「ッ!」
「ん、鉄の味。
枝でも当たったのかな。ごめんね。」
舌なめずりをして アイマスクで目は見えないけれど
落ち込んだ雰囲気を放つ五条に バツが悪くなる
「ただの…かすり傷でしょ。」
「それでも僕が居ながらミョウジに怪我させちゃうなんてさ。
ましてや 僕のせいでしょ。」
やりづらい
そう思いながら五条から目を背ける
目の端で再度五条の顔が近づくのが見えた
頬に先程とは違う柔らかいものが触れ 音を立てて離れる
「唇にはまた今度。
さ、お仕事しようか。」
拳を握りしめ 怒りを押さえ込み
その後全て呪霊にぶつけて発散した
移動時間の大幅な短縮が出来た為に
予定に入れていなかった場所にも足を運ぶことが出来た
任務は多方片付いたのだが
精神的疲労感は大きかった。
ガタゴトと揺れる電車の中 目の前に立ちはだかる黒い壁を見つめて 幾度目かのため息をついた
ーー原宿駅
何も告げられないまま 降りるよと手を引かれ重い腰をあげて駅構内からでる
どうせはぐらかされるので何も聞かずに
五条の後ろを着いていく
「お待たせ〜!」
五条が声をかけた先には 伏黒 恵と昨日会った 虎杖 悠仁が制服を身にまといそこに居た
「おっ、制服間に合ったんだね。」
「あれ?黒兎さん?」
「お前、もう会ってたのか。
ミョウジさんお久しぶりです。」
「久しぶり、恵くん。
と、確か」
「虎杖悠仁です!」
「あー、悠仁くん。
喫煙所行ってきます。」
「しょうがないね〜、すぐ戻ってきてよー?
勝手に帰っちゃダメだからね!」
背を向けて 喫煙所を目指して歩き出す
渋々 了承の意を込めて手を振る
「はぁ…逃げるタイミング失ったな…。」
喫煙所に辿り着いてタバコに火をつける
数時間ぶりの煙の味に 至福を感じる
『ねぇ、みて!
あの人かっこよくない!?何してる人なのかなぁ?』
街の喧騒をシャットアウトして 煙と共に煩わしい感情を吐き出す
灰皿に火のついたタバコを落とせばジュッと音を立てる
喫煙所を後にして 嬉々とした目を抜けて目立つ白髪を探す
「おかえり、ミョウジ!
さぁ、みんな揃ったね!とりあえず荷物置きに行っちゃおうか!」
コインロッカーに新入生の荷物を入れて
「さ、改めて自己紹介といこうか!」
「釘崎 野薔薇。
喜べ男子 紅一点よ。」
「俺、虎杖悠仁。仙台から!」
「伏黒 恵。」
「はぁあ。
私ってつくづく環境に恵まれないのね。」
「人の顔みてため息着いてる…。」
「僕は五条 悟。で、こっちは僕の教師生活初の愛弟子」
「黒兎 ミョウジ。
あんまり会うことはないと思うけどよろしく。」
「ミョウジさん。
あ、ミョウジさんって呼んでもいいですか!?」
「構わないよ。」
「ミョウジさんも教師なんですか?」
「いや、違う。
拉致られてきただけ。」
「拉致られたって、ミョウジ言い方。
朝から任務手伝ってあげたじゃない!」
「いや、勝手について来たんだろ。」
「ミョウジさんも相変わらず大変そうですね。」
「だから東京に戻りたくないんだよ。」
「で、これからどっか行くんですか。」
「ふっふっふ。
せっかく1年が3人揃ったんだ。
しかもそのうち2人はお上りさんと来てる。
行くでしょ、東京観光。」
盛り上がる3人をよそ目に 伏黒と白い目を向ける
続→