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1章

楽しく会話しながら重要箇所をひと通り案内してもらい
寮の前までやって来た

「そういえば、夢川さんって何級なんですかー?」

「えっと確か準1級?って先生が言ってた気がします。」

「へぇ!すごい!!
七海くん、僕らも負けてられないね!」

「勝ち負けではないと思いますが、そうですね。」

「ふぅん、お前が準1級術師ね〜」

「悟、やめときなよ〜
また夜蛾に怒られるよ」

「知るか!
おい、リア ちょっとこっち来い」

少し後ろの方を歩いていた五条に呼ばれる

「あーあ、
悟の新人いびりが始まったよ
傑、どうする?止める?」
2人から距離を取りながらタバコに火をつけ夏油に問う

「いえ、普通に考えて止めるべきでしょう。」
「そうですよ!
可愛い女の子なんですよ?」

「君たちに
悟が止められるならやればいいと思うよ。
私も彼女の実力は気になるところではあるから、今は止めないよ。」

軽く柔軟運動する五条と向き合う
「えっと、五条先輩?
何をするつもりなんですか?」

目の前に手を差し出され空中で留まる
「力量チェック
そこから抜け出せたら1人前って認めてやるよ」

「抜け出す?」

「お前の周りに壁を作った
そこから抜け出してみろよ」

確かめるように留まったままの五条の手に触れようとしてみれば確かに遮られその手に触れる事はなかった

前後左右の確認をしてから
手を上に伸ばしてその場で
ジャンプして上部と共に足場の確認もする

広さ的には電話ボックス程のようで
強度もありそうだ

「あの、抜け出せばいいんですよね?」

「あぁ、壊せるなら壊してもいいぜ」

この壁が呪力で出来ていると信じて
目の前の壁に両手をつける

微かな揺らぎに確信を得て
その壁に額をつけ密着する

「何もせずに降参するのか?」

目を閉じて壁を創っている呪力の波長に集中する

数十秒後 夢川はゆっくり壁をすり抜けてゆく

「やりました、出来ました!
五条先輩、抜け出せましたよ?」

自分でも初の試みの成功に舞いあがる

「は?何だよソレ…ムカつく」

そう言いきった五条にいきなり殴りかかられ
ガードを張るも後方へ吹き飛ぶ

「リア!!
ちょっと悟、流石にやりすぎでしょ!」

「夢川さん!?」

外野の声など聞こえないかのように
吹き飛んだ夢川目掛けて再攻撃に向かう五条

その場に居たはずの夢川には当たらず
真横から五条の腹部に蹴りが入り吹き飛ぶ

「ッ!?」

「あ、ごめんなさい!!
反射的に動いてしまいました…」

3mほど飛ばされ何とか着地して
夢川を見る

「は?
なにお前、なんで無傷な訳?
ましてや俺に蹴り入れるとか…ほんとむかつく」

再度襲い掛かりそうになる五条の前に
夏油が立ちはだかり

「悟、これ以上は流石にダメだよ」




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