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1章


ーー翌日

何者かのストーキング行為は続き
ホテルを急遽チェックアウトして
ひたすら 任務先を回る

「ここも異常なしっと。」

書類にある場所に行っても特になんの問題のない 現地調査ばかりで
階級に見合った仕事では無いと内心不満は溜める夢川

「はぁ…私は一体何させられてるんだか…。」

廃墟の2階から外を見る
木々の合間から夕陽が沈んでいく

「結構ここ絶景スポットですね〜」

「だなー。
しっかり目に焼き付けて逝きな!」
背後から刃物で切り付けられる
呪力の壁を作ったものの制服が裂けて薄ら血が滲むのを感じる

「あれ?私防ぎましたよね?」
振り返りもせず夕陽をみたまま 独り言のように呟く

「ハハハッそんなんじゃ防げねぇよ!」
斬りかかってくる殺気を感じてそのまま窓の外に出る

「あー、呪具?でしたっけそういうの。」

華麗に着地して携帯を取り出し
2階からこちらを見下ろす犯人の顔をカメラで捉える

「んー、ちょっと分かりずらいですかね?
まぁいいでしょう!」

「何しやがる!」
男も同じように窓から降りようとする

「私は人殺しなんて嫌なので。…さよなら。」
そう男に軽く手を振りながら言って木々の生い茂る方へ走り男を巻く

「あんガキ!!どこ行きやがった!!」


ーーー

「追っ手の気配はないですし。
上手くまけましたかね?」

大通りまで出てタクシーを拾う
隣町のホテルまでお願いして車内で 五条悟 に電話をかける

「あ?
珍しいじゃん、お前からかけてくるなんて。」

「集合場所変更でお願いします。」

「なんかあったわけ?」

「会った時にちゃんと話しますよ。」

「あっそ。で、どこにすんの。」

「人の少ない所の方がいいです。」

「なに?俺を誘ってんの?」

五条の発言にイラッとして通話終了ボタンを連打する
即座に何度かかかってきたがホテルに着くまで応答しなかった


「お前ほんといい度胸してるよな。」

「あははー
ありがとうございます、悟先輩っ!」

「うっわーすっげぇ腹立つ。」

「後でメールで集合場所と現在拠点送っておきますね。」

「ケッ
りょーかい。」

「じゃあ明日待ってますね。」

「あぁ、気を付けろよ。」

「言われなくても分かってます。
でも…ありがとうございます悟先輩。」
ピシャリと言い切った後で心配してくれる五条へ感謝を述べておく

「…別に。どーってことない…。」

「それじゃ、おやすみなさい。」

「おやすみ…リア」
最後微かに名を呼ばれた気がしたけれど切られてしまったので聞き返すことが出来ない

「なんなんですか…呼ぶならちゃんと呼んでくださいよ、先輩のバーカ。」


1人の部屋で頬を膨らませて居ない五条に怒ってみる
心のどこかが暖かい感覚に笑みがこぼれる

「ほんと変な人ですね…。」


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