1章
夜蛾にこれまでの報告書をまとめて渡せば
追加分として数件受け取り
高専滞在は2日のみで夢川は再度関西へと戻ってきていた
たどり着いたホテルのベッドに倒れ込む
「あーまた1人で任務〜」
うつ伏せから仰向けになり天井を見上げる
「少しだけ休んたら行こうかな…」
瞼を閉じて眠りに落ちた
目覚めると部屋は薄暗く夕日が落ち始めていた
「いま、何時?」
寝転がったまま携帯を探しだし
現時刻を確認する
「ちょうどいいかも…」
支度をしてからホテル付近の曰くスポット巡り開始したのだが
ホテルを出てから何者かに付け回されている
「…呪霊、では無いし…。人…ですよね?」
そのまま廃墟に侵入し荒れた建物内を探索する
「まだついてきてますね…」
その後も一定の距離で着いてくるだけで何も起きなかった
ホテルの部屋に戻り安堵していると携帯が鳴り響く
「ひゃああっ
び、びっくりしたぁ…」
携帯を開いて着信の相手を確認してため息をつく
「もしもし、今何時だと思ってるんですか?
さ と る せんぱいっ!」
「あー、わるいわるい。」
「絶対悪いと思ってませんよね。」
「いいじゃん、どうせ起きてたんだろ?」
「まぁ…で、どうしたんですか?」
「あー。そうそうお前に言わなきゃいけねぇことあったんだけど、どうすっかなー?」
「はぁ…勿体ぶらないでくださいよ!
私疲れてるんですっ!ただでさえ今日は誰かに付け回され…」
「おい!今なんて?」
「え?だからお疲れなんです!」
「違う!尾行されてたのは間違えねぇんだな?」
「え?あ、はい。間違えないと思います。」
「チッもう狙われてんのかよ…。」
「はい?何か知ってるんですか?」
「悪い、先謝っとく。
多分それ
「えー、あの、すみません。
どういう事ですか?」
「…気に食わねぇんだろ、お前が。」
「え?私何もしてませんよ!?」
「分かってる。
リア、お前さ…人 殺せる?」
「あの、何言って…」
「相手は術師か雇われの
お前なら何とかなるだろうけど何かあったらすぐ俺に電話して来い。」
「待ってください!
私、命狙われてるってことですか!?
五条せ、じゃなくて悟先輩のせいで!?」
「多分な。」
携帯を耳に当てたまましばらく放心状態となる夢川
「おい、リア?リーアー?」
「開いた口が塞がらりません…」
「とにかくなんかあったら連絡して来い。
そいつら殺しても構わねぇし」
「簡単に言ってくれますね…」
「俺も
「婚約の話取り消して来て下さいよっ!」
「は?いや。」
「私に何かあったら悟先輩のせいですからね!」
「させねぇよ。」
「あぁ、もう、嫌ですぅ…。」
「とにかくなんかあったら俺に!連絡!」
「はい。わかりましたー、もういいです、諦めます。」
「明日そっち行くから」
頭がぐちゃぐちゃのまま
とにかくドアのロックは2重にかけ カーテンは全て閉めてベッドにダイブする
その瞬間糸が切れたように眠りについてしまった