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1章


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しばらく道端に転がったまま抱き合って
夏油達の居る教室へ戻ることになった

お互い内心 通行人が居なくて良かったと思いながら
無言のまま並んで歩いていた

「あのー」

「あ?」

「冷静になって思ったんですけど
なんであんな事言ったんですか?」

「は?」

なんの事か分からないといった顔でポカーンとしている

「え?
忘れたんですか?親御さんの前で私とその…」

「あー!あれな!」

「大変言いにくいんですけどバカなんですか?」

「あ?」

左側を歩いていた五条に頬をつまみあげられる

「痛いです!痛いですって!」

「もう
今のでお前に拒否権無くなったからな!」

つまんでいた指を離しこちらを指さしてくる

「どうしてそうなるんですかっ!」

頭の後ろで手を組んで空を見上げる五条を見上げる
「はぁ…分かれよ…」

「え?
なんですか?聞こえません。」

「あー、高専卒業するまででいいから付き合えよ」

怪訝そうに見下しながら告げられる

「はぁ、それが人に物を頼む態度ですか…?」

「お前がなんと言おうともう言っちまったし
多分取り返しとかつかねぇからな」

「はぁ、ため息しか出ません…。」

「迷惑かける…
けど何かありゃ守ってくらいやる。」

「はぁ…あまり期待せずにいますね」

「はぁ?なんでだよ!
そこは素直に受け取っとけ!」

「何となく嫌なので。」

「ちっ…可愛くねぇの」

「可愛くなくて結構です。」

言い合いを続けながら教室に入る

「随分仲良くなったみたいだね」

「は?どこが」
「そうですよっ傑先輩。」

五条と夢川は顔を見合わせ
また言い合いを始める
家入と夏油は遠い目をして

「ケンカするほどなんとやらだね」

「だねー」

と夜蛾が訪ねてくるまで教室に五条と夢川の口げんかは続いた

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