京都校
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校舎内を走り回って 道行く人に訪ねながら
数十分
「お!加茂くんはっけーん!」
ようやく探し人に辿り着いて
後ろから飛びついてみる
「いきなりなんですか
毎度貴方は騒々しいですね。」
「あははー
いいじゃない 先輩特権ってやつで!!」
「そんな特権はない。」
ラッピングしたプレゼントの袋を加茂の目の前でチラつかせる
「まーまー。
いいものあげるからさ〜。」
「…覚えていたのですか?」
「あはは
当たりまでしょ! 人の誕生日祝っておかないと自分の誕生日祝ってもらえないじゃーん?」
「思ってても言わない方がいいですよ、それ。」
「加茂くんならいいかと!
ほら、誕生日おめでと!」
加茂の手がプレゼントを受け取ったのをみて
離れる
「あ!中身はね文房具にしておいた〜!
勉強熱心みたいだし!」
「そうですか…
どうもありがとうございます。」
「じゃ、先輩は忙しいのでまたね〜。」
「あ、ちょっと待っ…」
待ち合わせ時刻ギリギリなので廊下を全速力で走る
途中庵先生の怒鳴り声が聞こえた気がしたが
軽く謝罪だけして走り抜ける
「行ってしまった…。」
「加茂くん そんなとこで何突っ立ってんの?
てか、何それ。」
「西宮か…。
秋月先輩から誕生日を祝ってもらった。」
「あー、誕生日だったんだ。
おめでと。何も用意してないわ、ごめん。」
「構わないさ。」
「で、何貰ったの?」
「文房具らしい。」
「らしいって…まだ開けてないの?
開けようよ!」
「あ、先輩達こんにちは!
何してるんですか?」
「三輪。加茂くん朱奈先輩から誕プレ貰ったんだって!」
「えー!そうなんですか!?
加茂先輩誕生日だったんですね!
おめでとうございます!!」
「あぁ、ありがとう。」
「あけましょうよ!」
「そうそう、開けよう加茂くん!」
楽しそうに目を光らせる西宮と三輪に困惑しながら
すぐ隣の教室に足を踏み入れ
1番手前の机に置いて 青いリボンを解く
「何が入ってるんですかね?」
「文房具らしいわよ。」
開封された袋から
長箱と包装紙に包まれた付箋
「付箋とそれなんだろうね。」
「気になりますね!」
依然と本人そっちのけで楽しそうな2人に急かされ箱を開ける
1本のペンが入っていて よく見れば名前の彫刻入り
取り出してノックしてみれば芯が出る
「へぇ〜 良さげなシャーペンね!」
「ですね!色が素敵ですね!
どこで買ったんですかね?」
「あー、朱奈先輩ならネットじゃない?」
「なんでもネットで済ませてますもんね…。」
三輪が言った通り 綺麗な濃青と黒のボディに
シルバーで刻まれた名に目を奪われる
「よかったわね、加茂くん。」
「私達何も用意できてなくてごめんなさい。
今日の夕食頑張って作りますね!」
「あぁ。
ありがとう。」
自然と顔が緩み
大切に使おうとシャーペンを箱に戻す
「秋月先輩の誕生日っていつだったか覚えてるか?」
「え?
あー、確か夏?」
「え?冬じゃなかった?」
「秋だった気がするんだが…」
3人であーだこーだと朱奈の誕生日を思い返してみるもなかなか正解に辿り着けないまま
周りをどんどん巻き込み
謎は深まるばかりだった
END